
最近、毎月のように新作を出してくれるSWEETTABOOさん。メス堕ちというニッチ性癖が好きで好きでたまらない人にとっては、嬉しい限りです。
なにしろ、一枚絵のイラストとキャプションによって進行するストーリーがイイ。言葉のひとつひとつが読み手を刺すかのように強烈。もう何年も活動しているサークルですから、一連の作品で完全に堕ちたという人も少なくないんじゃないかと思います。
さて、今回の作品の舞台はタイトルの通り『雌化矯正施設』です。SWEETTABOOさんの作品の方向性というのはいくつかあるのですが、その一つが社会常識としてメス堕ちした男が存在しているもの。
メス堕ちした男は、調教されて公共のために奉仕しなければならないのが常識の世界。人権もなくて、自分で人生を選択する余地もなくて。なにもかも奪われた、人間なんだけど人間扱いされない。それが、当たり前になっているという状況には、興奮するものなのです。
このジャンルの嗜好は、一種の設定萌え。設定が細かければ細かいほどに、興奮するのです。なんか、完全に人間じゃなくて、部品の一個になってるみたいで――。余談ですが、この手の趣味の人は『銀河鉄道999』で人間がネジとかにされてるシーンでも射精するんでしょうか……。
ともあれ、さすがはSWEETTABOOさん。設定はとにかく細かい。この世界では「一般的男子学生の進学先は大学進学、各種専門職業訓練校、雌化矯正施設の3つとなっている」といいます。そして、雌化矯正施設行きは「AIの判定」なんです。
この非人間的な扱いを説明する冒頭のページだけで、もう悶絶。
多くのページを割いて、その施設でのメス堕ち調教の様子が描かれるわけですが、より興奮するのは施設を卒業した後の進路。「市民権の自主的返納」そして「社会の公共奴隷」となるのが、その主な進路というではありませんか。
とにかく奉仕に喜びを感じ、それだけでエクスタシーを感じる人生。なんて、楽しそうな時代だ! ああ、早くこんな時代がこないかなと、悶絶してしまう作品であることに間違いはありません。
(文=昼間 たかし)
『雌化矯正施設』
ページ数:画像14枚+α
サークル:SWEETTABOO