あの『異能者少女欠損合同』が、ダウンロードでも買えるようになりました。本作は、COMIC1☆13で頒布され「とんでもない本がでたぞ」と、驚愕されつつも感動された逸品。
説明文によれば、「参加者はあっちょ、774、煌野一人、ねろましん、モチ、朝凪、と豪華なメンバーが世界を救うために結集しました」ということ。
コンセプトは、「悪の組織に立ち向かう正義の異能少女達は、戦いの中でその手足を失って追い込まれようとも決して心は負けない! 彼女たちは無事悪を根絶し世界平和を守る事ができるのか!? その目で確かめよう!」というわけで、正義のヒロインたちが手足をぶった切られたり、豚に犯されたり、脳を弄られたり、ともかく身体もココロもメチャクチャにされてしまう作品。
でもねえ、参加メンバーを見ればわかると思いますが、ヤラれるほうも単なる「正義のヒロイン」じゃないのです。だから、この作品はオススメせずには、いられないというわけです。
まずは共通の設定を説明しておきましょう。「正義のヒロイン」たちが所属するのは、異能犯罪特殊対応部隊シナプス。舞台は、大戦を経た架空の日本。戦後の混乱期、裏社会へと蔓延した特殊能力。それを用いた犯罪に対抗するためにつくられたのが、この組織なのです。
作品は「正義のヒロイン」のプロフィール紹介から、ヤラれまくりのショートストーリーの構成……なんですが、このプロフィールのページで度肝を抜かれます。
とにかく正邪がグッチャグチャ。冒頭に登場するのは、両手に敵を焼き尽くす発火能力を持つ少女・椿木湊。パッと見はロリ系の正義のヒロインかと思いきや……。
「異能力者として類い希な才能を持つが、その才能に胡座をかく高慢な自身家」
「学校では常に成績トップを維持しているが、それを鼻にかけているため人望は皆無」
「自己顕示欲を満たそうと今日も意気揚々と単身、犯罪現場へと出動する」
続いて登場する足から高圧電流を発火する能力を持つ四条寺花凜も、また酷い。
「敵に能力をぶつける歪んだサディスト」
「電流を流して感電死した人間の焦げた肉の匂いが好き」
多少の差異はあれど、登場するヒロインは、ほぼこんな感じ。まったく正義じゃねえ!!
こんな性格のねじ曲がった「正義のヒロイン」たちが、敵組織の対能力兵器に敗れるワケですから読んでいるうちに複雑な興奮がこみ上げて止まりません。おまけに単に敗れるだけではなく、脳を弄られ便所にされて、繁殖用のプラントにされるんです。
そもそもがマジキチなヒロインたち。それが想像の斜め上をゆく責め苦を味わされるワケですから……興奮度はMAX。いや、読んでる人の半数は「うわ~気持ちよさそう。自分もヒロインになりてえ~」と思うんじゃないでしょうか。
それぞれ確実にお気に入りのヒロインが見つけられるであろう傑作。筆者がもっとも気に入ったのは、吹き飛ばされた手足すらすぐに再生する能力を持つタチバナ。年齢も本名も不明。かつ衣装は、お尻はみ出した役に立たなそうなコンバットスーツという美味しいヒロイン。
いろいろ頭がオカシイ感じですが、なんと先に捕まったヒロインが惨めにオナホにされてるのを見て、敵組織に投降してしまうのです。目的は、手足をぶった切られて「最高の苦痛」を味わいたいから。どんだけマゾなんだよ!!
こういうマジキチヒロインが、もっと流行して欲しいと思う、今日この頃です。
(文=昼間 たかし)
『異能者少女欠損合同』
ページ数:62ページ
サークル:Fatalpulse(参加者/あっちょ、774、煌野一人、ねろましん、モチ、朝凪)