世の中には、まだ、こんな素晴らしい才能が眠っていたのか!!

 そんな驚きと共に紹介したいのが、SAVANの単行本『トロラヴァ』(ワニマガジン社)である。今回収録されているのは、中編1作品と短編9作品。いずれも濃厚な作品群なのだが、表紙イラストの期待そのままに、カラーページでも飛ばしてくれる。

 描き手によっては、カラーページというものは、いまいち盛り上がりに欠けたりするものだが、このカラー短編『LOVELY NEIGHBOR』の時点すでにフルスロットルなのである。

 ここで描かれるのは、主人公視点での隣に引っ越して来たロシア人ハーフ・クリスとのセックス三昧の光景。日本のエロコンテンツに触れまくった金髪ハーフ少女が、すっかり変態に目覚めてハメまくるというもの。少ないページ数で、ちゃんと告白して欲しいけど口に出していうのが恥ずかしかった……という展開とかあって、いきなり惚れさせてくれるのだ。

 でも、ホントに陥落させてくれたのは、中編『痴立!鳳学園執行部』シリーズの最終話。主人公は、風紀を取り締まる「執行部」が絶大な権力を握る学園に赴任した教師。理事長の娘でもある鳳京香は、校則の違反者を見せしめに輪姦させるという暴虐を繰り返していた。そんな異常な支配体制に疑問を抱く主人公。しかし「先生も女生徒とセックスをしたいんでしょう」と誘い、その反逆の心を折ろうとする京香。エロマンガの定石で、最終話に至って主人公も快楽に負けてしまうのか……と思いきや、そんなことはなかった。

 前・中編ではメガネで気弱なキャラかと思われ、京香にも半ば見下されていた主人公は、実は超デキる男だったのだ。足コキで嬲られた上についに合体してしまう主人公。ここで意外な一言が……

「セックスはじめてだろ……」

 読んでいて手が止まる衝撃である。ここまで、異常な支配体制をつくっていた京香自身が処女だったのである。

 そして、主人公の「執行中もたまに辛そうな顔をしていたし……」という言葉で、いきなりデレてしまうのである。なんだよ、このツンデレ……。

 かくて、学園には平和が戻るというわけである。腹黒かと思いきや、いきなりデレてしまうヒロインの姿には感涙。おまけに、落ち着いて読んでみると下着のセレクトが、あまり男性ウケしなそうなものなのである。そこまで考え抜いて描いているとすれば、相当にデキる作者であることは間違いない。

 そんな感動作に続く短編『ピュアトラップ』も、また感涙。冒頭、ナンパされそうな女のコを待ち合わせをしていた彼氏のフリをして助けた主人公。そんな二人のエッチを描く、ともすれば幸せいっぱいの物語。でも、この作者の手にかかると一筋縄ではいかない。

 なぜか主人公の造形が、間違った方向にキザかつモテなそうな小デブ男なのである。なにせ、助けたついでに「ひと目見てあなたが運命の人だと確信したんです」とか、イタリア人みたいな口説き文句。おまけに反応が薄かったのを見て「またナンパ失敗か」と呟くのである。もう、笑わせに入っているとしか思えない。

 でも、割れ鍋に綴じ蓋というべきか。ヒロインのほうも、それをプロポーズだと勘違いして、いきなりホテルに直行するのである。

 そんな美味しい展開なのに「まだ俺は結婚なんてしないぞ」と心の中で主人公は呟く。描かれているプレイそのものよりも、この主人公がいったい何者なのかというところにばかり興味がいってしまう奇妙な作品なのである。

 ムッチムチのヒロインを描くことで評価を得ているSAVAN氏だけど、よくよく読むと主人公のキャラが立っている作品も多いこと。限られたページ数の中に、実用以外にも楽しめる要素をブチ込んでくるセンスを、賞讃したいと思った。
(文=ピーラー・ホラ)

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SAVAN『トロラヴァ』 ムチムチの女のコに興奮するのは当然…よく見ると男キャラも濃い!の画像2

トロラヴァ
ページ数:ページ
筆者:SAVAN
出版社:ワニマガジン社

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