カメラ内臓のハイテクなバイブレーターが発売されて話題を呼んでいるが、このバイブ、なんと使用中の映像がネットに配信されてしまう可能性があるというから驚きだ。

■ハイテクなカメラつきバイブのセキュリティ脆弱性が指摘される
身の回りのいろんなモノがネットワークに繋がる時代を迎えているが、少なくない人々が楽しんでいるあのグッズもハイテク化が進んでいる。
アメリカのアダルトグッズメーカー、Svakomが発売しているバイブレーター「Siime Eye」、はなんとカメラが搭載されたハイテクな逸品だ。ちなみに価格は249ドル(約2万8,000円)。
大人のオモチャにカメラがついているということは、離れた場所にいてもパートナーにムフフな画像や映像を送りながら行為を楽しむことができたりと、いろいろと夢が広がる(!?)ガジェットである。iPhoneとAndroid双方に対応した専用のアプリをスマホなどにインストールすることで、このSiime Eyeのカメラが収めた画像や動画をパートナー間で簡単に共有できるようになっている。まるで胃カメラのようにレンズの周辺が小さなリングライトになっているようで、アソコの中の様子も映し出すことができるようだ。
なかなか先進的なアダルトグッズなのだが、セキュリティの専門家が先日、このSiime Eyeは比較的容易にハッキングすることが可能で、位置情報の特定や最悪の場合はカメラがとらえた映像を配信されてしまう危険性があることを指摘して警戒を呼びかけている。つまりムフフなお楽しみの最中を誰かにバッチリと見られ、ネット上にアップロードされて不特定多数の目に晒されてしまうかもしれないということだ。
■アソコの奥の映像が“ダダ漏れ”に!
イギリスのセキュリティ会社である「Pen Test Partners」の調査分析によれば、このSiime Eyeは比較的簡単に第三者によるハッキングが可能であることを指摘している。
Siime Eyeがスグレモノである点に、機器単体でWi-Fi接続ができる機能があるのだが、これが逆にセキュリティの脆弱性を招く結果になっているという。
同社の検証によると、Siime Eyeは本体自体がWi-Fiのアクセスポイントとして機能し、ほかのデバイスからアクセスするためのデフォルトのパスワードが「88888888」という実に推測されやすいものになっている。例えばアパートやマンションの隣の部屋などからSiime Eyeに接続することができ、本体に保存された画像や動画などが簡単に閲覧できてしまうことになる。
いったんほかのデバイスからアクセスしてからは、Siime Eye内蔵のウェブサーバーへユーザー名「admin」というきわめて一般的な名前でパスワードは空欄のままでアクセスできることも判明した。つまりSiime Eyeのユーザーになりすますことができるのだ。そしてもちろんSiime Eyeのアクセスポイントをスキャンすることで、位置情報も特定できることになる。
もしこのSiime Eyeを入手している場合は、Wi-Fi機能を使わないようにしたいものだが、今回の検証を行なった専門家に言わせれば、2度と使わずに捨て去ることを主張しているから話は穏やかではない。
少し前にウィキリークスが、あらゆる情報家電をハッキングして個人情報を収集できるCIAのソフトウェアの存在を公表したが、アソコの奥の映像も“ダダ漏れ”になるとすれば確かに笑いごとでは済まされない。ネットワーク型の各種デバイスの利用には注意が必要だ。
(文/宍戸ペダル)
【参考】
・Daily Mail
http://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-4376684/Warning-experts-hackers-access-sex-toy-camera.html