■「16世紀は罪悪と女体が密接に結びついていた」

 今回の企画展に携わる学芸員のシェリー・ヒューズ氏は、解剖学において歴史的にいかに女性の身体への理解が遅れてきたのかが、この現象によって説明できるという。いったいどういうことなのか。

「この本のオーナーは、おそらくこの女性の半解剖図に心を乱されたでしょう。その理由はもちろん、女性の身体の問題視されるパーツが描かれていることで。その結果、注意深くこの部分が切り抜かれたのです」(シェリー・ヒューズ氏)

 もちろんわいせつ表現であれば大いに問題になる生殖器だが、医学書での描写で問題にするのはまったくナンセンスだろう。そこにはやはり、まだまだ近代ではない中世ならではの社会通念があったようだ。

「16世紀においては、罪悪と女体が密接に結びついていました。裸の女性は悪魔の使いとして描かれてきたのです。ヨーロッパのキリスト教社会は、女性の生殖器官に対して羞恥をかき立てられるメカニズムを明らかにすることで、それを克服しなければならないでしょう」(シェリー・ヒューズ氏)

 本書が出版される16世紀以前の医学では特に女性の身体についての理解が乏しく、女性器は男性器を単に裏返したものが身体の奥に向かって形成されたパーツと考えられていたという。しかし16世紀に入って本書の存在が示しているように、医学の革命的な進展が起こり身体構造への理解が大きく前進した。しかしそれでもまだ女性の身体に対する宗教に由来する先入観や迷信が根強く残っており、今回の件はそれを物語る良い証拠になるということである。

 なかなか興味深い16世紀の“自主規制”だが、切り抜いた箇所の紙片は保管されていたのかどうかも、やや気になるところだが……。
(文/宍戸ペダル)

【参考】
・Mirror
http://www.mirror.co.uk/news/weird-news/medical-knowledge-womens-genitals-could-10084998

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