――イメクラ嬢から見たフーゾクの世界を“ほぼノンフィクション”でお送りします。
こんにちは。イメクラ嬢のゆきねです。
19歳です(はぁと)。
……お店のプロフィールでは。本当は、お酒が飲めるようになってピー年目です。そろそろ未成年設定がしんどいなと感じるお年頃です。
風俗マニアならご存知の方も多いと思いますが、基本風俗嬢は歳をとりません。年齢は、入店時に「じゃあ、ゆきねちゃん19歳で行こっか」って感じで、その場で適当に決めます。ちなみにその当時もお酒が飲める年齢でした。てへぺろ。
そして、入店からX年が経ったとしても、プロフィール上の年齢はそのままです。とあるお客さんから聞いた話だと、ススキノの某店には10年歳をとらない嬢がいるらしいです。妖怪かな?
今回は、そんな風俗の常識も知らずに遊びに来た、純粋すぎるお客さんとのエピソードについてお話しようと思います。
いつしかの昼下りに遊びに来た彼。アダ名を着けるとしたら、ガリメガネ君って感じ。細身で黒フチのメガネをかけていました。「僕、風俗初めてなんです」ってちょっと緊張気味でした。
ちなみに、私は「風俗初めてです」っていうお客さんはちょっぴり気合が入ります。初めてなのに、残念な思いはさせたくないというか。これからも風俗で遊んでも良いかなって思ってもらいたいし。
話を戻して、そのガリメガネ君は、うれしいことに事前に店のサイトを見て、わたしを指名しようと思ってくれたそうです。こういうのは嬢的にはけっこううれしい。
――なんて思っていると、
「ゆきねちゃん、まだ19歳なんだね。若いなあ。僕なんて気付いたら21歳だよ」
ってガリメガネ。
おい、……私より若いじゃんか!! 私のが気付いたらピーー歳だからああああああ!
でも、私の“お店の年齢”と“本当の年齢”にそんなに差がないこともあって、ガリメガネ君は“私が19歳でない”ことには気づかなかったよう。「この間まで高校生だったんだね~」なんて言ってくれる始末です。
いつもなら、「すみませんwww本当はX歳なんですwwww」って実年齢を言っちゃうことが多いし、お客さんもそれを“わかっている”人が多いんだけど、あまりにも彼が純粋すぎて言えませんでした。なにより、風俗初めてなのに、さっそく幻想をぶち壊すのもなんだかかわいそうかな~と。
でもまあ、ほんとはガリメガネより年上とはいえ、21歳の彼と実年齢は近いので、「ニンテンドー64といったらスマブラだよね~」とか「NARUTOは中忍試験あたりが一番おもしろかったよね~」なんて世代トークをしていると、いきなり「ちょっと、お願いがあるんです」と、なにか言いたげなガリメガネ君。
「な~に~?」なんて答えると、彼は鞄からあるモノを取り出しました。
それは、緊縛用のテープ。後でググッてみたのですが、どうやら「マルチボディバンテージ」というもののようです。
すると、緊張しながら、「これで縛りたいんです」と。