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 世間を騒がした海賊版サイト「漫画村」を契機とした政府による海賊版対策。その議論は、いまだ続いている。政府の知的財産戦略本部による「インターネット上の海賊版対策に関する検討会議(タスクフォース)」の会合は、8月24日で5回目となった。しかし、いまだにどういった方法で対策を講じるのか、結論を出すまでには至っていない。

 海賊版サイトの対策として有力なものと主張されているのが当該サイトへのアクセスを遮断するブロッキングだ。これに関しては、通信の秘密を侵害するとして事業者側からも難色が示されている。それでも有効策として推す声は強い。24日に行われた会合でも、ブロッキングによって効果が示されている海外の事例が説明されたほか、参加した委員からも、改めてブロッキングを実施すべきという発言が寄せられている。

 これに対して、東京大学大学院法学政治学研究科教授の宍戸常寿氏が提案したのが「アクセス警告表示」という新しい方法。これは、ユーザーが海賊版サイトにアクセスしようとしたときに、警告を表示して注意喚起するというもの。宍戸氏によれば、この方法は法的な問題点をクリアするハードルも低く早期の導入が可能としている。

 いまだ決着をみない議論の中で、際立ってきているのは、海賊版サイトに権利を侵害されている事業者がブロッキングを主張しているのに対して、政府の側のほうが冷静な対応になっていることだ。前述の会合では、総務省の担当者が「ブロッキングは、ユーザーの意思に反してアクセス先をチェックして遮断するということですので、プロバイダの役割が、ユーザーを守るものから、ユーザを監視するものに変わる」と難色を示しているともとれる発言をする場面も。

「漫画村」の消滅以降も、海賊版サイトは次々と登場しては姿を消すことを繰り返している。「漫画村」ほどの大規模な悪質サイトは姿を消したものの、類似のサイトは後を絶たないのが現状だ。

 いたちごっこの現状を、どうやって改善していくのか。答えはまだ出ない。
(文=大居候)

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