『快楽人形イデオロギー』は、キルタイムコミュニケーションの各種媒体で、ヒロイン堕ちものを描き続けている、冬扇氏の2冊目の単行本だ。

 ヒロイン堕ちというのは、キルタイムコミュニケーションが、マンガから小説まで、あらゆる方法でアウトプットしてきた、お家芸。それゆえに、ヒロイン堕ちを楽しみたい読者の趣好を、これでもかと理解しているというわけ。

 このジャンルの読者というのは、ディープなのかワガママなのか、単に堕ちるだけでは「駄作」と判断してしまうもの。どうせ、堕ちるとわかっているヒロインであっても、ちゃんと妖艶だとか、カッコイイとかキャラ立てをしておかないと納得しないものだ。そして、もう一つ。単に堕ちてバッドエンドじゃあ満足しない読者というのも多いのだ。どんな強引な手口を使ってでも、ラストでヒロインが勝利していないと安心できないというのである。

 そんなワガママな読者の嗜好を的確に捉えているからこそ、冬扇氏は評価を得ているというわけである。

 まず、冬扇氏の描くヒロインは、エロカッコイイ。収録作から引用すると『Prisoner of succubus』のヒロインは帝国の貴族でもあるサキュバス。彼女は、戦争中の敵国の捕虜を身体で籠絡しつつ尋問することに長けた存在。サキュバスゆえに、性の能力には絶対的な自信があって「もっと、骨のある若い子をよこしたらどうかしら」と、常に上から目線である。「禁忌の交配魔術」に登場するのは、やっぱり常に自信に満ちあふれた森の魔女だ。

 現代設定の作品も描く冬扇氏だけれど、ファンタジーものを描かせると、とにかくヒロインのキャラが立つ。堕ちるシーンを描く前提として欠かせない高貴だとか高邁な振る舞いが、限られたページの中で、全力で描かれているのだ。おまけに、やたらと衣装がエロいデザインなのも興奮させてくれるポイントだ。

 そして、肝心のエロシーン。こちらは、とにかく“汁が多め”が基本。母乳も噴き出したほうのが迫力があることに目覚めたのか、前単行本よりも汁の量が増えている。数ページ前まで高貴で高邁だったヒロインたちが、あっという間に「このチンポ無しじゃ生きていけない」だとか「抗えないっ……」と堕ちていくのである。でも、そのままバッドエンドと思いきや、半数以上の作品はそうではない。

 ネタバレになってしまうので、詳細は避けるけれども、とてつもなく心地よい読後感のある、堕ちからの逆襲が描かれるのだ。その手の作品だと、ヒロインの造形がだいたい目つきの鋭い悪女的要素の濃厚なものになっているのだが、だからこそカタルシスが得られるというわけである。犯され嬲られてもない、一枚も二枚も上手で、読者を翻弄するヒロインたち。今後も、この部分をもっと尖らせて、作品を描いて欲しいと思った。
(文=ピーラー・ホラ) 

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冬扇『快楽人形イデオロギー』 バッドエンドでは終わらない。堕ちたヒロインたちがラスト1ページで逆襲?の画像2

『快楽人形イデオロギー』
ページ数:176ページ
筆者:冬扇
出版社:キルタイムコミュニケーション

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