痴漢たちの紳士っぷりと強固な倫理観(?) 沢尻メロウ『近親痴漢白書』の画像1
『近親痴漢白書』(ティーアイネット)

 池波正太郎の小説なんかを読んでいると、とても面白く気になる部分は悪党が強固な組織と連絡網を持っていること。盗賊がなにかと、親分子分の関係で鉄の掟を絶対視。おまけに、仕事のために集う盗人宿とか、単なる泥棒を超えた壮大な裏設定がたまりません。

 なぜ、それを思い出したかといえば、沢尻メロウ『近親痴漢白書』(ティーアイネット)を読んだから。

 この作品、その才能を別に生かしたほうがよいであろう痴漢やらなにやらが登場する、エンターテイメント性の高い作品なのである。

 主人公・ヒロは痴漢を楽しむ青年。その始まりは、学生の頃に満員電車で実の姉・奈々に誘惑されたことから。今では人妻になってしまった奈々ですが、痴漢を楽しむ姉弟愛は継続中。「旦那よりよかったぞ」と、完全に楽しんでいるのである。

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 そんなヒロの妹・チエリは真面目な女子校生。しかし、彼女もまた、痴漢に触られることを望んで止まなかった。

 物語は、ヒロが偶然、チエリを痴漢してしまったことをきっかけに進展していく。そんな本筋とは別に、深いのは、そのきっかけだ。

「触って欲しい子は姉ちゃん以外にもいるんだ」

 そう、すっかり痴漢にハマっているヒロは、日々、痴漢募集SNSで、触って欲しいコを探して電車に乗り込んでいるのである。「美人局や示談金目当ても……」とあるように、イタズラどころか罠かも知れない。それでも、果敢に挑戦しなくてはいられない痴漢魂……みたいな感じである。

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 その心底、実用にはどうでもいい部分が、面白すぎる。第2話から登場するヒロのバイトの先輩で痴漢仲間の男は、こういう。

「俺達の約束(仲間のオキテ)を忘れんなよ。ホームで本名はタブーだろ」

 この痴漢仲間、通称「紺ジャージ」は「前科(称号)付きのマジモン」だそう。そもそも、痴漢とはいいつつ満員電車で本番までキメておいて、捕まったことがないなんて。相当、治安の悪い路線であることは間違いなさそうだ。そんな治安の悪い路線なのに痴漢たちは「後追い、声かけ禁止」とかルールを守って電車内ですべてを完結させてもいる。紳士か?

 おまけに、登場人物たちが利用する痴漢募集SNSは、バスツアー企画なんてのもやっていたり、すでに裏サイトじゃないノリみたい。これも、痴漢はみんな紳士で口が硬いという前提で存在し得ているのだろうか……?

 とにかく、他人に迷惑をかけずに愛好者同士だけで楽しもうとしているのは、いいかも。でも、おばあちゃんの葬式に行く道中の電車でも痴漢を楽しむのは、どうかと思った。
(文=ピーラー・ホラ)

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