変態じゃあない、オカシイ世界感が笑いと興奮を呼び起こす うみうし『ハニープレイ』の画像1
『ハニープレイ』(文苑堂)

 エロマンガ単行本というのは、オビのアオリ文句が一つの購入要素になると思うのだけれど、必ずしも的確な言葉が記されてるとは限らない。結構な確率で「アレ、そこを推しちゃってるの?」というのがあるもの。うみうし『ハニープレイ』(文苑堂)もそれ。

 この単行本、オビには「ど変態でゴメンねっ」っとある。どうも、変態女がたくさん出てきて、緊縛・露出・調教というアブノーマルプレイが繰り広げられるらしい……。

 でも、読んで見て思った。

 せっかくの単行本なのに、推すところは、そこじゃあないよ。

変態じゃあない、オカシイ世界感が笑いと興奮を呼び起こす うみうし『ハニープレイ』の画像2

 この作品集の魅力は、良くも悪くも作者の願望が反映されたかのような、ちょっと狂った世界感が濃厚なところ。そして、世界感と同じく、少し頭がオカシイ(褒めてる)女のコたちが登場することだろう。

 まず、これは作品というより作者の願望を叩きつけただけじゃないか、と思ったのが冒頭の収録作「緊縛カンケイ」。冒頭に持ってくるということは「ひとまず、これでワクワクしてくれよ!!」という意図がある作品だと思う。『007』の映画とかで、オープニングの前にアクションシーンを設けたりするのと一緒。フルコースにおける前菜ともいうべき重要な部分である。

 そこに持ってきた、この作品。舞台は美大らしき美術系の学校。そこで、主人公は理解不能な前衛芸術をつくっている先輩に誘われて廃墟探索に出かける。先輩を、ちょっといいなと思っていた主人公だが、廃墟に入った途端に先輩がキスをして迫ってくる。そして、先輩は自分を縛って犯すように依頼してくるのだ。この作品、舞台がそもそもが変人で当然の美大だからであろうか、主人公のほうも、動揺は少なくてすんなりとノリノリになってしまう。

変態じゃあない、オカシイ世界感が笑いと興奮を呼び起こす うみうし『ハニープレイ』の画像3

 エロマンガの文法だと「まさか先輩が……」とかいろいろ葛藤があってからプレイになりそうだけど、すごくフラットに物語が進む。そのシュールさが妙な味わい。そこからは、作者の美大とかへの妄想が具現化した作品なのかと思うのだ。

 この作品でも片鱗が見える、ヒロインがどこかオカシイという姿は、ほかの作品のほうが濃厚に描かれている。「彼女M」は、主人公が入学した学園で出会った風紀委員の先輩が、子どもの頃に、いつもいじめられていて泣いていた女のコだと思い出して始まる物語。そこで明かされるのは、先輩が元来ドMでいじめられて性的興奮を得ていたということ。それが明らかになった今、先輩は主人公に自分をとことんいじめるよう要求してくるのである。

 ドMなのに、自分に対する責めを要求してくる上から目線っぷりは、やっぱり異常である。

「明るい家族計画なんてない!」では、父親の再婚で若い母親と義理の姉ができてしまった主人公の葛藤が描かれる。なぜなら、この2人は実は腐女子で、主人公と父親をネタに作品を描いていたのだ。もはや、エロシーンよりも、ネタシーンのほうが面白い。

 そして、メチャクチャ世界観が炸裂する前後編作「革命男子」も、読み応えあり。この作品、いよいよ日本に革命が勃発。そして、やってきたのは男尊女卑が復活した社会。だが、主人公はこれに反旗を翻す。なぜなら、自分がマゾ男だから……。うん、もうどうしようもない。

 変態というよりは、呆れたイカれた世界がイカす作品集。期待とは違う面白さを味わうことができるハズだよ、きっと。
(文=ピーラー・ホラ)

『ハニープレイ』(うみうし) 変態じゃあない、オカシイ世界感が笑いと興奮を呼び起こす のページです。おたぽるは、マンガ&ラノベうみうしハニープレイピーラー・ホラ文苑堂の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!

--

人気記事ランキング

俺も黒田悠斗さんみたいにマッチョになりたい!
「貧乳の日」なら私もツイートできるかな…

18歳未満閲覧禁止!!

ここから先のコンテンツには、Hでド変態な成人向けなコンテンツが含まれているから、18歳未満の方は閲覧しないでくださいね。

18歳以上のあなたは「進む」を選んで、楽しんでね。