『純情(びっち)男の娘』(花巻かえる)  「女装徘徊」と書いて「おさんぽ」と読む!? の画像1
『純情(びっち)男の娘』(メディアックス)

 花巻かえる『純情(びっち)男の娘』(メディアックス)は、独特な男の娘への熱烈な愛が、過剰に溢れる作品集である。

 前の単行本『男の娘は俺の嫁』(メディアックス)では、凌辱要素も強かった花巻氏であるが、今回は一転。純情そうに見えるけれどもビッチで可愛い男の娘という独自色を強めているのである。

 つまり、作者自身が描いていて興奮する部分が、さらに先鋭化したというわけなのだろう。とにかく、男の娘が主人公=読者に対して積極的に励んでくれるというわけである。とりわけ、まったく男の娘に興味のなかった主人公が、ヒロインによって目覚める系の作品は優れているように見える。

 収録作の一篇「おせわして!マネージャーさん?」は、大人気アイドルのファンだった主人公が、偶然アイドルは男の娘だったと知ってしまい、マネージャーとして「お世話」をすることになる作品。

 このアイドルは、ビッチである。ビッチといっても、妙な方向に性が目覚めている。というのも、大勢のファンたちに見られていることによって「飢えた目で見られている!」と興奮してしまうのだ。というわけで、マネージャーの仕事はライブ中の性処理。ライブの幕間にオナホでヌクのを手伝う主人公なのだが、やはり誘惑には勝てるハズなく本番に至るのである。

 ここは、ちゃんと「僕はホモじゃないし」という言葉を挟んでから、行為を描いている。すなわち、可愛い男の娘を目の前にした時に、常識なんてものは簡単に崩れてしまうことを読者に知らしめようとしているわけである。

 花巻氏の作品には、こうした細かい演出があちこちに仕込まれている。チャラ男に性奴隷として仕込まれていく連作「歪の虜」では、冒頭のヒロインのモノローグにおいて「はじめての女装徘徊」という言葉が用いられる。

「女装徘徊」の4文字に振られるルビは「おさんぽ」である。まず「女装徘徊」という言葉に、常識を転換させるような要素が詰まっているわけだが、そこに「おさんぽ」というルビが振られることによって、何かこう、変態チックな印象を受けるではないか。

 この言葉は、ちゃんと複線になっていて、チャラ男に「街中をあんな発情した顔で歩いていたら目をつけられると思わなかったの?」と指摘されつつ、貶められるのである。

 なるほど、本人は女装して女のコになりきって歩くことで満足しているかもしれないが、傍からみれば発情した男の娘が歩いていたということか……。なんとも、男の娘とは業の深い生き物ではあるまいか。

 この作品、連作なので後半はネット配信されて視聴者とセックスという展開もあるのだけれど、ここでも腋フェチなキモヲタ風男に「この時期だけの第二次性徴臭い美味しすぎ~」なんて言葉で感動される。そう、花巻氏の作品は基本、大人の事情で誤魔化しているけど、登場している男の娘が幼いのである。ほぼ精通して間もない感じなのである。このそこはかとない犯罪臭も、読者にドキドキを与えてくれるというわけである。

 元来、そこはかとない犯罪臭がひとつの売りになっていた花巻作品だが、次第に尖ってきている感じが。やはりタブーを犯している感覚に興奮している読者が多いということなのか。昨今の、男の娘ジャンルの流行によって氏の作品を読む機会も増えているところ。今後も、もっと尖った作品に挑戦してもらいたいものだ。
(文=ピーラー・ホラ)

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