『Heavenly』(Cuvie)  童貞には絶対に理解不能な禁欲的な18禁作品群 の画像1
『Heavenly』(富士美出版)

 どれだけ描きたいものに溢れているのか。その止まらないアイデアと、速筆っぷりで、ものづくりに関わるすべての人々を感嘆させるCuvie氏。「チャンピオンRED」(秋田書店)で『絢爛たるグランドセーヌ』を連載しつつも、18禁作品も止まるところを知らない。さすがに、オーバーワークなのか同人誌からは遠ざかって長いけれども、いったいどんなスピードで描いているんだ……。

 その速筆ゆえにか、今回の18禁単行本『Heavenly』(富士美出版)も、分厚い。手にした時のずっしりとした重みが、すでに買ってよかった感を与えてくれる。

 そんなCuvie氏の作品の魅力は、ティーンエイジャーを扱えば、初々しさを、少し年齢が高めの男女を扱えば「情事」という言葉がよく似合うドラマを魅せてくれるところにあると思う。

 今回の収録作でまず薦めたいのは、前後編作「泥花 デイカ」。大正時代と思しき屋敷を舞台に描かれる物語は、有閑夫人の相手をしている庭師が主人公。設定は、ありきたりな館ものなのに、Cuvie氏の描くドラマは深い。

 主人公は、かつて女学生だったころの夫人に魅了されたという過去の持ち主。それゆえに、秘めた関係とはいえど、結ばれたことに喜びを感じている。と、同時にかつての可憐な美少女が、今や庭師に股を開く淫乱女に堕ちた時の流れの残酷さも語るのである。

 そんな、いつまでも続かないであろう刹那の関係。それは、解決しようのない悩みに満ちあふれたものだ。その悩みの中で主人公、使用人たちにも下に見られている小娘と関係を結んでしまう。この小娘を、単なる田舎娘にするとかではなく、吃音の役立たずだが、忠義者だった執事の忘れ形見で、仕方なく雇ってやっているというところまで設定している。この人物設定の深さゆえに、単に実用作には止まらないドラマとして完成しているのだ。

 しかも、この負のスパイラルは、きちんと自業自得の結果へと向かう。決して不条理だったり、ご都合主義的な終わらせ方をせず、男女の別なく結果責任をちゃんと問うあたりが、他の18禁作にはないものなのである。

 3話から構成される「硝子」は、実用面を重視していながらも、登場人物が快楽の結果として、ちゃんと責任を問われる姿を描いている。

 物語の主人公は、夜道で泥酔した、行きずりの女を部屋に連れ込み、そのままセックスをしてしまう。酔いから冷めた女が狼狽しても、止めることはない。それどころか、写メで脅すという最低な行為までして、一夜で終わらない関係を結ぼうとする。

 この主人公だが「彼女はいらないが、セフレは欲しい」とまで言い切る、ものすごく自分勝手な人物として描かれる。主人公のほうは、女に彼氏がいることを承知の上でNTRの快感を楽しんでいた。でも、主人公は知らなかった。女が悩んでいた理由は、マリッジブルーだったことを。

 たいていの18禁作品やエロゲーでは、彼氏がいるヒロインだろうと、人妻だろうと、よい関係になってハッピーエンドを迎えるものだ。

 でも、Cuvie氏は、そんな都合のよい展開を描いたりはしない。例え知らなかったとしても、快楽に溺れた結果を、きちんと描ききるのである。

 こうした作品群から見えてくるのは、多くの濃厚な性描写を描きながらも、実際には極めて禁欲的なCuvie氏の作風である。道徳観で「こういうことは、いけない」と押しつけるのではない。都合のよい関係で、快楽に溺れることは、何か予想だにしないものを背負うことと、丁寧に示唆してくれるのである。

 なんとも深い作風。この作品をじっくりと味わえるのは、相当の人生経験が必要なのはいうまでもない。少なくとも、童貞にはわからない作品だといえるだろう。
(文=ピーラー・ホラ)

『Heavenly』(Cuvie) 童貞には絶対に理解不能な禁欲的な18禁作品群 のページです。おたぽるは、マンガ&ラノベCuvieHeavenlyhentaiチャンピオンREDピーラー・ホラ同人誌富士美出版絢爛たるグランドセーヌの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!

--

人気記事ランキング

最近のセクシー女優さんはみんなキレイでカワイイよな!!
『銀魂』も面白かったけど『斉木楠雄のΨ難』もすごーく面白かったよ!

18歳未満閲覧禁止!!

ここから先のコンテンツには、Hでド変態な成人向けなコンテンツが含まれているから、18歳未満の方は閲覧しないでくださいね。

18歳以上のあなたは「進む」を選んで、楽しんでね。