のぶきちひろ『セイコウタイケン』実用云々よりも作者の人生が気になる の画像1
『セイコウタイケン』(オークス)

 のぶきちひろ『セイコウタイケン』(オークス)で、まず注目したいのはオビである。

 オビにはこう記されている。

「JKマイスター・のぶきちひろが放つ、二年ぶりの単行本」

 でも、その下にはこんな一文が。

「アイドルに……歴女に……JKに……JC(!?)と」

 ええと、JKマイスターはJCも好きということなんでしょうか。果たしてJK好きとJC好きは両立することができるのか。これは、なかなか結論のでない問題である。もしも、シンポジウムを開いたら、結論が出ないまま殺し合いが起こりそうだ。なので、専用のステルス戦闘機に乗り、サムライ魂で極秘任務を遂行しているプレジデントマンが、犬も大好きなのと一緒だと納得しておこう。まあ「JKマニア」じゃなくて「JKマイスター」だから、顧客から注文があれば応じますよ~なスタンスなのかも知れない。JC(!?)を描いて欲しいと注文を受けた時には作者は「JKマイスターのオレに、そんな注文をしてくるとは、なかなか見どころのある編集者だ……」と思っているのかも。

 さて、この作品をレビューとして取り上げねばならないと思った理由は、エロとかよりも、あとがきである。実は、1ページ目から読み始めたはよいけれども、筆者は少々驚いた。

 何年前の作品なのかと驚くような、古くて泥臭い絵柄の作品も収録されていたからである。筆者も驚いてるけど、きっと驚いた読者も相当数いるはずだ。

 きっと作者も、申し訳なさがあったのだろうか。あとがきでは、長文でここ数年の経緯や想いなどを綴っているのである。ここで、作者は、ここ数年の仕事について「この2年間の間に、7年の長きに渡りお世話になった茜新社さんの『コミックシグマ』から放出され……」と、記している。つまりは、打ち切られたということだろう。文章にすれば、ほんの一行にも満たないけれども「放出」という表現に、仕事を切られたショックの大きさが見え隠れするのだ。

 そして、最大で8年も前の作品を「今回を逃すと収録の機会はない」として収録はしたけど、その稚拙さまでをも読者に詫びているのである。

 そんな事情もあってか、オビでは「JKマイスター」と記しているのに、意外にJKが目立たない作品集となっている。これを「看板倒れ」と責めることは簡単だろうけれども、そんなことはしたくない。なぜなら、過去の自分の作品を「稚拙」と表現して、なおも上昇していこうという意志が、あとがきから感じることができたからだ。

 正直なところ実用面では、なかなか疑問を感じてしまう部分もある。とはいえ、作者は今年でデビュー10周年。その区切りに、どうしても電子ではなく紙で、それも商業で作品をまとめたかった気持ちは、よく理解できる。

 むしろ単行本の内容が云々よりも、これからの作者の人生のほうが気になってしまうという、一種、謎の一冊だと思った。
(文=ピーラー・ホラ)

セイコウタイケン (XOコミック)

セイコウタイケン (XOコミック)

デビュー10周年おめでとうございます

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