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『いびつのそのご』(茜新社)

 主に「COMIC天魔」をフィールドにしている、緑のルーペ氏の最新刊『いびつのそのご』(茜新社)。今回の単行本の特徴は、表題作の中編が、とことん難解なストーリーになっていることである。

 物語は「先生」と呼ばれる中年男が、ツインテールの姉とメガネの妹の中学生姉妹を、性の奴隷のように扱う物語。きっとそうだと思うのだが、一読しただけではストーリーが把握しにくい難解さがある。

 通常、エロマンガというものは、読者に興奮を与えるために、わかりやすい設定を最初に提示するものだ。そうした、定番のストーリー設計が、この作品では、まったく放棄されている。

 途中から明らかになってくるのは、「先生」の用いる謎のお香によって、この関係が築かれていること。それが、やがては終わりが来ることも匂わされている。けれども、物語は何も解決も進展もしないままに、ただ先のない中年男が幼い身体に邪欲をぶつけていく展開となる。

 とりわけ途中から、中年男が、犯されている姉妹の側のほうに弄ばれているような読み方もでき、いったいなんだったのかわからないまま、終幕を迎えるのだ。

 これが単に作者が未熟でストーリーを練り上げることができていないのだったら、わざわざレビューでは取り上げない。ここで、あえて取り上げようと思った理由は、あとがきで作者が意図的に、こういった手法を用いたことを記していたからである。

 この中編で作者が試したのは「ストーリー性の排除」すなわち「射精には関係のない情報」を極限まで削り取ることであった。なるほど、確かにその場に描かれていることだけを、真っ正直に捉えるならば興奮ができる作品である。とりわけ、説明されないまま語られる言葉のやり取りなどによって、インモラルな雰囲気は盛り上がっている。

 ただ、この実験が成功しているかといえば、疑問である。なぜなら、読者はストーリーを見つけようとして、興奮するよりも物語を追いかけるほうに必死になってしまうからである。やはり、エロマンガにおいて読者が興奮するのは状況や設定など、諸々を含んだ状況である。作者から提示された設定や、描写、セリフなどから脳は興奮できる素材を抽出していくもの。なので、物語が排除されてしまうと、いまいち興奮できなくなってしまうのである。

 じゃあ、この単行本は地雷かといえば、そんなことはない。きっちりストーリーを組み立てている中編「このトイレは修理中です!」は、緑のルーペ氏が得意とする、女の子の堕ちで徹底的に興奮させてくれる作品だからだ。

 この作品、河原に落ちているエロ本に興味を持った少女が、トイレでのオナニーをきっかけに中年男の性奴隷にされていくという展開。舞台は微妙な田舎だし、ヒロインは妙にイモ臭い。そんなヒロインが堕ちていく、すなわち「最先端」になっていく様で、とことん興奮させてくれるのである。

 やっぱり、エロマンガというのは情報過多なくらいがよいんですよ。そんなことを感じさせてくれた1冊である。
(文=ピーラー・ホラ)

ストーリーを排除したエロマンガのシコリティとは? 緑のルーペ『いびつのそのご』のページです。おたぽるは、マンガ&ラノベCOMIC天魔hentaiいびつのそのごピーラー・ホラ緑のルーペ茜新社の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!

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