フェティシスト大図鑑 第2回

──樹海の死体でオナニー、欠損萌え、内臓大好き!etc…その“性癖”が人とはちょっと歪んだフェティシストたちの生態について、ルポライター・村田らむが体を張って(?)迫ります。

ラブドールと暮らす女の子・ひつじちゃん 「監禁している設定で……」の画像1ラブドールの魔白(ましろ)ちゃんと一緒に暮らすひつじちゃん。

 僕が、ダッチワイフの存在を知ったのは、いつだったろう?

 徳弘正也のマンガ『シェイプアップ乱』(集英社)が描かれていたあたりかもしれない。風船式のダッチワイフの、パンパンに張った身体にポカンと開いた口があまりに滑稽で、性欲でみなぎっていた小~中学校時代でも、まったく性の対象にはならなかった。南極探検隊が持参したと言われるダッチワイフ、「南極一号」もどうやら都市伝説だったらしいし、そもそも風船式のダッチワイフ自体を、半分架空の存在と思っていた。

 時を経て数年前、体験取材で2年間ほどゴミ屋敷清掃業社でアルバイトをしたのだが、その時、ゴミの中から風船式のダッチワイフが出てきた。「ダッチワイフって、本当に使っている人いるんだ!!」と驚いたし、ビニール製のダッチワイフは、やっぱり残念な感じだった。

 ところが、シリコン製のリアルドールが流行して、その外見は一気に進化した。今では生きていると見まごうレベルになっている。それでも僕は、買おうと思ったことはない。可愛いとは思うけど、ちょっと怖くも感じてしまう。部屋に置いてあったら女子を呼べないし、そもそも数十万円という値段は、そう簡単に手を出せる値段ではない。

 なので、テレビやネットでラブドールを買ったという人を見るたびに、こちらは「すごいなあ」と思っていたのだ。
 

ラブドールと暮らす女の子・ひつじちゃん 「監禁している設定で……」の画像2

 そんな中、先日、とある場所で女の子と出会ったのだが、その子は

「ラブドールと暮らしているんです」

 と言い出した。男でもだいぶハードルが高いのに、女性がラブドールと暮らしているって? なんで? とわけがわからない。そこで今回は、ラブドールと暮らす女の子、ひつじちゃん(https://twitter.com/0kashichan)に、話を聞いてみた。

* * *

ラブドールと暮らす女の子・ひつじちゃん 「監禁している設定で……」の画像3

──なぜ、ラブドールと暮らそうと思ったのですか?

ひつじちゃん 中学、高校の頃から、インターネットで、オリエント工業(最大手リアルドールメーカー)のホームページを見るのが好きだったんです。ホームページ上には、ドールと暮らしている人たちのギャラリーがあって、木漏れ日の中で食事をしていたり、ベランダでくつろいでいたり……それぞれの世界観がすごいんですよ。

 それに感動して、ホームページからユーザーさんのリンク先に飛んでいくと、みんなドールと対話してるんです。

「いつまでたっても朝弱いなあ」
「なんで、起こしてくれなかったの?」

 みたいな感じで。そういう対話をいっぱい読んで、ずっと一緒に暮らしていると、人形から声が聞こえてくるんだ!! 漫画家がよくいう「キャラが勝手に動く」みたいになるんだ!! 私もこうなりたい!! と強く思うようになりまして。

――ちなみに、一緒に暮らしているラブドールさんのお名前は?

ひつじちゃん 魔白(ましろ)ちゃんです。昨年家に来まして、そろそろ10カ月ですね。

ラブドールと暮らす女の子・ひつじちゃん 「監禁している設定で……」の画像4

――実際、魔白ちゃんの声は聞こえるようになりました?

ひつじちゃん それがなかなか聞こえなくて。ドールと生活をしてる知り合いに「頑張っているんだけど、魔白ちゃんの声がなかなか聞こえてこないんですよ」って相談したら、「みんなも聞こえてないよ」って返されてしまって(笑)。当時、リアルドールとの会話をホームページに書くのがブームだったらしいということを、そこで知りました。でも、私はまだ諦めてなくて、真剣に向き合って、いつか声が聞こえるようにがんばってます。

――魔白ちゃんと同棲するようになって、何か変化はありました?

ひつじちゃん みんなに、(魔白ちゃんの)表情が変わってきたって言われますね。やわらかい表情になってきたねって。私は、いつも一緒にいるので、ちょっと分からないんですけど……。

――ひつじちゃんではなく、魔白ちゃんの表情が変わってきたんですか……そういえば、そもそも、数あるドールの中から魔白ちゃんを選んだ理由とかってあるんですか?

ひつじちゃん 魔白ちゃんは、顔はラテックス製なんですけど、身体はソフトビニール製なんですよ。理由は、ラテックス製のドールは重たすぎて、私には取り扱えないんですね。ただ、ソフトビニール製だと膝が固定なので、座ったまま立てないんです。身体も130センチくらいと小さいので、小学生の服を着せるか、私の服をダボッと着せるかしてます。同じ趣味の人はおじさんが多いためか、既製品だとちょっと服のセンスが古いというか……垢抜けないんですよ。私は女ですから、そこはこだわって、かわいい服を着させてあげたいと思ってます。

 私、人に対して恋愛感情がわかないたちなんですけど、人以外のモノには愛情を感じるんですよね。魔白ちゃんは、私が「監禁している女の子」という設定で、さらってきて、部屋の中に閉じ込めているんです。

 私の中には「幼い女の子の私」と「おじさんの私」がいて、「幼い女の子の私」の時は、魔白ちゃんをバラバラにするとすごい興奮します。小さい女の子が、バービーの首を取ったりして、キャッキャッって遊んでる感じですね。もともと欠損フェチ(手や足などのパーツが欠けているのに性的興奮を覚える人)なので、その部分が満たされるのかもしれません。

 そして、「おじさんの私」の時は、服を着せて、かわいい魔白ちゃんをただただ黙って撮影するのが好きですね。

ラブドールと暮らす女の子・ひつじちゃん 「監禁している設定で……」の画像5

――2つの興奮を味わってるんですね。魔白ちゃんと生活する上で、何か苦労はありますか?

ひつじちゃん ドールって、人間ではないから好き勝手できると思ってる人が多いですけど、意外と大変なんですよ。シリコンは表面に油が出て着るので、定期的に拭いてあげないといけません。魔白ちゃんはシリコンなのは顔だけですけど、全身シリコンのドールは身体をお風呂で洗ってあげないとダメですしね。髪の毛も丁寧にブラッシングしてないとすぐにボサボサになるし、部屋を散らかしてるとホコリまみれになっちゃう。

 知り合いは、普段は押し入れに隠していて、家族が寝静まった時にそっと出してきて愛でたりして……お手入れしたり、周囲に気を使ったり、そういう苦労をすることで、ますます愛情がわくんですよね。ただ、どうしても家に置いておけなくなった人は、メーカーに引き取ってもらうこともあって。その時は、「うちの嫁は実家に帰った」というのが、お約束になってます。
(文/村田らむ)

■村田らむ(むらた・らむ)
1972年、愛知県生まれ。ルポライター、イラストレーター。ホームレス、新興宗教、犯罪などをテーマに、潜入取材や体験取材によるルポルタージュを数多く発表する。近著に、『禁断の現場に行ってきた!』(鹿砦社)や『ホームレス・スーパースター列伝』(ロフトブックス)が発売中。

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