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『輝け!大東亜共栄圏 完全版』(太田出版)

 17年の時を経て、ついに最終回が生まれた。先日より書店に並んでいる駕籠真太郎『輝け!大東亜共栄圏 完全版』(太田出版)。

 今や、誰にも真似できない駕籠ワールドが全世界から支持を受ける駕籠慎太郎。その原点となったのが、本作に収録された一連の作品である。

 奇想漫画家を自称する駕籠真太郎の作品発表の場は、主にエロマンガ雑誌であった。デビューは「COMIC BOX」(ふゅーじょんぷろだくと)であったが、その特殊な世界を発表できる場は少なかった。わずかに「プチ・パンドラ」(一水社)など、わずかな雑誌だけが、駕籠の作品を受けいれていた。

 そうして90年代半ばまでに上梓されたのは、『人間以上』(久保書店)と『凸凹ニンフォマニア』(東京三世社)の2冊。前者には、ゴキブリを人類に、怪獣を全裸の少女に見立てた東宝特撮パロディやら、雨乞いをしていた村人が、やっと降りてきた女神様にブチ切れて輪姦した挙げ句に、なぶり殺しにするトンデモない作品が収録されている。後者では、さらに鮮烈に人類が口と肛門との役割を変えた近未来や、人間を家具や様々な機械に改造して使う世界などが描かれていたのである。

 この2冊の単行本を通して、スノッブなエロマンガの読み手たちの間に「すごい漫画家がいる」という話は広まっていった。広まっていったのだが、まだインターネットも普及していない時期のこと。ネットに画像が転載されて、話題になることもなかった。ただ、そうした特殊なエロマンガワールドに妙な興奮を覚えてしまう、スノッブ・猛者・変態だけが「駕籠真太郎の作品を読みたい!」と密かに心を躍らせていたのである。

 そして1997年、ついにその願望は叶った。

 三和出版が発行していた特殊エロマンガ雑誌「フラミンゴ」に駕籠真太郎がやってきたのである。(注:最初の掲載号が書棚からどうしても見つかりません......)。

 記憶をしている人も多いだろうが「フラミンゴ」は、実に特殊なエロマンガ雑誌であった。それは、いつの頃からか読者に「実用」に使ってもらうことを放棄したかのような作品ばかりが掲載されるようになっていたからだ。確かに「実用」作品もあるにはあったけれども、掲載作の多くは一般誌だと無理そうなエロやらグロやら特殊性癖を扱うものになっていた。

 そんな全国の青少年の人生を誤らせていたエロ漫画雑誌の極北に登場した駕籠真太郎。そこで駕籠が次々と発表したのが『輝け!大東亜共栄圏 完全版』に掲載した一連の作品だったのである。女体を改造した人間戦車。アメリカ精神に汚染されると自由の女神を押し倒したり、身体に星条旗の模様が出てきたりという独自すぎる設定。さらに、帝銀事件をモチーフにしたスカトロ作品やら、とにかく無茶な世界が展開していた。

 しかし、多くの読者は戸惑ったのではなかろうか。

「まったくヌケねえ......」

 そう。前述の2冊の単行本では、まだ「実用」に使える要素に気を遣い作品は描かれていた。しかし『フラミンゴ』に登場してからというもの、駕籠作品からは「実用」はまったく消え去ったのである。

 でも、駕籠作品のパワーは強烈だった。よくもまあ、こんなマジキチな世界を思いつくものだと90年代的な冷笑も含めながら、誰もが駕籠作品から目を離せなくなっていったのである。

 こうして、現在に至る駕籠ワールドは生まれた。今回の『輝け!大東亜共栄圏 完全版』は、その出発点の記録でもあり、17年を経た現在、同じテーマで描くとどうなるかに挑戦した実験的な出版でもある。

 描き下ろし最終話23ページのためだけに買っても、決して惜しくはないだろう。
(文=昼間たかし)

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