『毒姫の蜜 Reboot』(マサキ真司)  スカトロ+ブルマだけを偏愛するベテラン作家の原点 の画像1
『毒姫の蜜 Reboot』(三和出版)

 現在は心島咲として活躍する著者が、マサキ真司名義(正確にはペンネームは正鬼真司→マサキ真司→心島咲と変遷)で2008年に出版した伝説のスカトロ短編集『毒姫の蜜』が、新規原稿を追加した新装版『毒姫の蜜 Reboot』となって、再刊された。

 出版元は、もちろんというべきかスカトロとフェティシズムを偏愛する三和出版である。

 現在は心島咲名義で活動する著者は、一種努力の人である。極めてマイノリティな趣味であるスカトロ。それも単なるスカトロではなく、スカトロとブルマとの組み合わせという独自のフェティシズムの世界を描き出すことだけに情熱を注いできた。さまざまな変態性欲を量産するエロマンガの世界ではあるが、決してメジャーになることのできる趣味ではない。にもかかわらず、著者は、その世界を描くことにだけ情熱を注いできたのである。それを「努力」といわず、なんというべきか。

 今回の新装版の後書きで、著者は短い文章で自らの人生を振り返っている。

<ボクは既存のスカトロ漫画に憧れて描きはじめた訳ではなく自分が読んでみたいと思えるスカトロ漫画の不在が執筆の大きな動機でした。>

 続く文章の中で、著者は自らを「少数派」と蔑み、作品群を「マイノリティ故の劣等感」「自己顕示欲」と自嘲し、自らを「老害作家」とまで貶める。

 しかし、本当に彼は劣等感と自己顕示欲がない交ぜになった老害作家であろうか。そんなことはない。もしも、そのようなネガティブな心情だけを抱えていれば、決して作品を生み出すことなどできないのだから。

 この作品集に収録されているのは、そんな著者が同人誌で発行した作品や、三和出版に営業をかけた際の作品である。その中で描かれるのは、いずれも現在の著者と同じスカトロとブルマとの強烈なフェティシズムの世界である。

 一連の作品から感じるのは、昨今の心島咲名義の作品とは違う乱暴さだ。収録作の一篇「覗かれざる者」は、便所を覗き見る変態の視点からブルマ少女の排泄とスカトロオナニーだけをひたすらに描いていく。そこから感じるのは、著者のそういう少女を観たい、そんな少女が実在して欲しいという報われない願望だ。

 しかし、そうした願望以上に感じる著者の意志がある。それは、こうした極めて少数派の性的嗜好を持った変態が存在していることを世に知らしめたいという叫びである。いずれも荒削りな作品の中には、性的にマイノリティであるがゆえの怒りとか悲しみとかがない交ぜになっている。その叫びが、単なる変態性欲を超えた何かを訴えかけているのである。

 現在の心島咲名義の作品は、そうした叫びが、よりコミカルな方向へと変化している印象を受ける。そして、実用度もより間口が広くなっている。

「スカトロ漫画を描きたい」という願望を叶えた著者が、いかに変容していったのか。ほかの作品集と併読することで、その変化を楽しむことができるだろう。
(文=ピーラー・ホラ)

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