――東京都をはじめ、地方自治体の「青少年・治安対策本部」では、毎月"不健全図書"を挙げ、自主規制団体らと共に審議を行っている。この審議結果は毎回公表されるものの、審査過程での自主規制団体の声が顧みられることはほぼない。エロにせよ何にせよ、どこか尖った作品を大の大人が色々な立場から評価するという、そんな貴重な意見が無視されるなんてもったいない! このコーナーでは、"不健全図書"に指定されたマンガなどを自主規制団体の声と共に紹介していきたい。つまり、クラウド・ファンディング(群衆による資金調達)ならぬ"不健全図書"クラウド・レビュー(群衆による批評)、はじまり、はじまり~!

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『欲望の輪廻』(ジーウォーク)

【今月の指定図書】
 2月の不健全指定図書の3冊目は、ヂイスケ氏の『欲望の輪廻』です。これ、東京都の資料では発行元はロングランドジェイ有限会社なんですが、発売元はジーウォークとされています。ヂイスケ氏は同人で活躍されてきた方だそうですが、これが商業初単行本にして指定図書になってしまいました。そんな本の中身をさっそく検証していきましょう。

(以下、別記のない限り、【】内は「自主規制団体からの聴き取り結果」より引用)

 この単行本は、旧家を舞台に「妊娠が確認されるまで毎日一族の男全員で種をつける」という因習の中でヒロインたちが凌辱されるという、表題作などをまとめたものです。

 正直、この本が指定される理由は「自主規制団体からの聴き取り結果」からではわからないでしょう。おそらく問題になったのは、この作品が元は『淫姦の血族』というタイトルで電子コミックとして配信されていたことにあると思います。現在でも同作を配信しているサイトはいくつかありますが、「honto電子書籍ストア」(丸善、ジュンク堂などDNPグループが運営)だけが年齢制限なし。「DLsite.com」と「DMM」は18禁の扱いです。「Amazon」でも配信していたようですが、削除されちゃってるのでわかりません。

 文書からはわからないので推測ですが、18禁扱いで販売されているのに「成年向け」マークなしは問題なのではないか? という指摘があったのかもしれません(「honto電子書籍ストア」での扱いは、これから調査)。また、作者のブログを読んだところ「成人向け(R-18)じゃなく青年向け(R-15)なのでご注意を!」という一文が。R-15って商業誌では存在しない区分なのですが、謎です。

 電子コミックのエロというのは、とても実用本位です。そのためか、収録作はドラマよりもエロシーンに重点を置いて描かれています。ゆえに【人格否定的な描かれ方。近親レイプの連続】あるいは【性的行為の描写は露骨で、卑わい感も強い。人格否定に基づく性的行為を連想させる】【台詞と表現が扇情的すぎる】という意見が集中。さらに【性行為だけの本】という一刀両断な意見も。

 でも、意見のすべてがエロ過ぎるというものではありません。【絵は下手で卑わいさは咸じられない】と、マンガ家のプライドが崩壊しそうな意見を述べている人もいます。実用本位の作品のはずなのに【全くありえない内容で全く理解できない。性的な描写はそれほど激しくない】とまで、意見されているのです。

 というわけで、電子コミックでは多くの作品が18禁にしている以上、マークをつけたほうが安心して販売できたのではなかったか? と、考えました。むしろ、この単行本の指定を通して考えたのは、初単行本で不健全図書に指定された上に「下手」とまでけなされた作者の心情です。果たして、ここから奮起するのか? あるいは、凡百に終わってしまうのか? 気になるところです。
(文/昼間 たかし)

今月の自主規制団体の声
【出典】東京都青少年健全育成審議会「自主規制団体からの聴き取り結果」より
http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/seisyounen/pdf/09_singi/656/656siryou2..pdf

【今月の不健全図書レビュー】『欲望の輪廻』「性行為だけの本」なんて辛辣な意見も!? のページです。おたぽるは、マンガ&ラノベhentaiヂイスケ不健全図書不健全図書レビュー欲望の輪廻の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!

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