さくらももこさんの遺作『ちびしかくちゃん』が話題 『ちびまる子ちゃん』とは一味違う、キョーレツな作品の画像1
『ちびしかくちゃん』第1巻(集英社)

『ちびまる子ちゃん』で知られる漫画家のさくらももこさんが、8月15日に乳がんのため亡くなっていたことが27日に分かった。53歳だった。あまりにも突然の訃報に、各所から悲しみの声が上がっている。

 さくらももこさんは1984年に漫画家としてデビュー。『ちびまる子ちゃん』『コジコジ』といった代表作が広く知られているが、エッセイストや作詞家としても数多くの作品を生み出した。今年5月に亡くなった俳優・西城秀樹さんが歌った、アニメ『ちびまる子ちゃん』のエンディング曲「走れ正直者」の作詞を手がけたのも、さくらさんだった。

 さくらさんの訃報を受けて、現在ネット上では『ちびまる子ちゃん』をはじめ、さくらさんが携わった作品に注目が集まっている。その中で“遺作”として注目を集めているのが、『ちびまる子ちゃん』のセルフパロディ作『ちびしかくちゃん』だ。

 2015年、「グランドジャンプ」(集英社)に掲載されたオムニバス作品『まんが倶楽部』の一編として発表され、16年から同誌での連載がスタートした本作。今年に入ってからも連載は続いており、現状の最新話は7月発売の2018年15号に掲載されている。

 さくらさんが闘病生活を送る中、執筆を続けた最後の漫画作品とされる『ちびしかくちゃん』。訃報を受けてその存在を知った人も多いようだが、この作品はただの『ちびまる子ちゃん』パロディ作ではない。さくらももこの真骨頂でもあるブラックユーモアを凝縮したかのような作品なのだ。

 本作の主人公は「まる子」ではなく、顔が四角の「しか子」。「子供の世界にも人間関係がある」のは、まる子と同じだが、しか子の周りは“何かと角が立つ”人間だらけ。何かとしか子が理不尽な目に遭いまくるというストーリーが展開される。

 あるストーリーで、しか子が「たまちゃん」ならぬ「だまちゃん」との待ち合わせに遅刻してしまうと、だまちゃんはしか子を「全くのグズだね10分も人を待たせるなんて」「しか子 あんたはインスタントラーメン以下だよっ」と罵倒。実はしか子は家を出ようとした時にお母さんにコンロの火を見ておくよう頼まれたため遅れてしまったのだが、それでもだまちゃんは容赦ない。しかも、そのことを家族に報告したところ、お母さんは「しか子のせいでサイテーなゴミな母親になった」「明日すぐだまちゃんに謝りなさい」とブチギレ。友蔵やお父さんも遅刻をしたのが悪いとまる子をフォローしなかった。

 発売されている単行本1巻はこのような“しか子がかわいそう”な話が続く。しか子はまる子と違って、気弱な性格であるため、言われ放題。そして、誰も救ってくれない。とくに、だまちゃんはオリジナルとは大分かけ離れた性悪キャラになっており、しか子はだまちゃんのおかげで大分理不尽な目に遭い続ける。

 さくらさんは生前、本作について「はじめは『まんが倶楽部』の中の一つの漫画だったのですが、自分の作品なので動かしやすいというのと、何より描いていて面白いというのがあると思います。『ちびまる子ちゃん』が予想以上に皆さまに可愛がっていただいているからこそできる作品だと思います。『ちびまる子ちゃん』との比較も楽しいのでぜひこちらもよろしくお願いします。そして…結構キョーレツな作品になったと思いますよ(笑)」というコメントを残している。

“キョーレツ”さがすごいため、『ちびしかくちゃん』はネットでも評価が割れている。「世の中、理不尽なこともある」ということを教えてくれる一冊であり、さくらさんらしい理不尽ギャグを評価する声もあるのだが。

 第1巻のラストには、だまちゃんの意外な優しさを垣間見るシーンも見られ、これから作品の意図がわかりそうな雰囲気もあった。さくらさんがどうしてこのような理不尽まみれの作品を描いたのかという疑問もあるため、未完の作品となってしまったのは無念。「もっと読んでみたかった」と思う作品である。

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