なかなかに挑戦的なタイトルの単行本が発売された。その名も『皆様の玩具です』である。

 表紙はかわいらしい男の子が苦悶の表情で、女の子に耳をなめられてよだれまみれされているというもの。帯には「少年は嬲られ、剥かれ、辱められる。監禁X拷問X美女五人」だ。

 煽り文句で判断すると、ジャンルはデスゲームやソリッドシチュエーションスリラーに近そうだ。

 最近こうしたジャンルのコンテンツを、かなり目にするようになった。それらの多くは、エブリスタなどWEB小説が原作だったりする。例えば、ついにTVアニメ化までした『王様ゲーム』をはじめ、『ドクムシ』、『生贄投票』などだ。

『皆様の玩具です』も一見その手のWEB小説原作のように思えるが、実はマンガボックスで連載している作品である。WEB小説ではなく、WEBマンガというわけだ。

 プロが描くとはいえ、この手のジャンルはかなりの飽和状態なので、かなりのフックが必要と思われるが、本作はどうだろうか。

 まずは公式の紹介文を引用しよう。

 高校生・月宮ツカサは拉致された。 連れ去られた先は、謎の豪邸。目の前に現れたのは、5人の美女。

“これから毎日、あなたは、私たちに拷問されます”。 意味不明な宣言とともにはじまる、地獄の責め苦。 彼女たちは何者なのか。目的な何なのか。

 すべてが謎のまま、人間としての尊厳を踏みにじられる。 逃げられはしない。 少年は、肉の檻に囚われた。
(マンガボックス公式HPより引用)


 本作の特徴としては、デスゲームないしはソリッドシチュエーションスリラーの形態を取っていて、『SAW』シリーズなどの影響を色濃く感じる描写もあるが、「死」を必ずしもゴールにしていないことだ。つまり帯の文句でいう「拷問」である。

 しかし、ここで注意が必要なのは、拷問というのがいわゆる身体を物理的に痛めつけるというだけでなく、精神的にダメージを与えるような、陵辱し、辱めも含まれているという点だ。分かりやすくいえば、ハードSMが近いかもしれない

 いきなり監禁されたかと思うと、美女におしっこをひっかけられたり、犬の餌を付けた足の指をなめさせられたり、入浴中に無駄に勃起させられり、なんともうらやましい……ではなく、SMまがいなエロ描写のオンパレードなのである。正直、作者の性癖や願望を2次元化しただけでは、と思えてならない。なかには、女装してアイドルの真似事をさせられるというものまである。

 1巻には拷問らしい拷問がほとんど登場することないため、はっきり言って主人公の絶望感や緊迫感は伝わってこない。もちろん痛そうで辛そうなシーンもあるのだが、それ以上にエロがハードなので、結果的にご褒美に見えてしまう。帯の煽り文句は「拷問」ではなく、「陵辱」したほうがより内容に沿った文句と言えそうだ。

 結論、エロと萌えが強いので、ドM属性の方にはぴったりはまると思うが、ハードなホラー・サスペンスファンには、現時点ではかなり物足りないはずだ。そもそも作者がその手の読者を狙い撃ちしておらず、はじめからドM読者向けに描いているのかもしれない。

 そういった意味では、エロゲーの『夢幻回廊』シリーズが好きな方には、ちょうど良いかもしれない。月宮ツカサに対して同情の気持ちなんて、これっぽっちも湧かず、羨望の眼差しでページをめくることになることまちがいない。

 とはいえ1巻の最後で爪を剥かれるという、ようやく拷問らしい拷問が登場する。ひょっとしら2巻以降、また新たな展開になるかもしれないが、果たしてーー。
(文=Leoneko)

皆様の玩具です

皆様の玩具です

主人公が羨ましすぎるでしょ

『皆様の玩具です』(石井 康之)ソリッドシチュエーションスリラーかと思いきや『夢幻回廊』系の陵辱マンガ!ドMホイホイのご褒美満載!のページです。おたぽるは、漫画マンガ&ラノベ作品レビューの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!

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