■長い目で見る老人と、憂う若者

 門田丑松(演:斧アツシ)は今回のイベントを大成功と大喜び。
 彼の思想は「まずは知ってもらう」こと。その点、6,000人もの人が来て、テレビにも映ったことで、間野山の名前は間違いなく前よりも知られるようになった。
 一方で、織部千登勢(演:伊沢磨紀)は、このイベントで大きく変わるとは、はなから考えていない。ライブに人が流れるのも、クーポンごときで変わらないのも、全部承知の上。資金を出した商店会はちゃんと儲かり、トータルでプラス。
 2人は由乃の活動を、失敗するであろう部分込みで「及第点以上」と見ている。

 イベントが成功し、ライブ客も満足し、クーポンで地元のお店にリピーターがついてもらうようにしたい、というのが由乃の理想。
 しかし彼女が見たのは、捨てられたクーポン、積み上がったゴミの山、誰も来ない翌日の商店街。すっかり気落ちしてしまった。

 待て待て、半年程度で観光客が毎日もりもりくるようにできるとか、ありえないから!
 確かにクーポン捨てられたのはショックかもしれない。報道にもがっかりかもしれない。
 でもなんで丑松が褒めているか、千登勢が協力し感謝しにきたか、若者5人には伝わっていないようだ。
 ライブ目当ての客も間野山をちゃんと楽しんでいた。観光マップ付きお弁当も売れた。一過性のイベントに見えるが、密かに種はまかれている。

■外部の人間は嫌な奴だらけ

 外部から来る人間は、神経を逆なでするキャラばかりだ。
 物語序盤で悪口を言っていたテレビ局の久米(演:一条和矢)は、映像編集による歪曲を行っており、すっかりヒール。今回ライブに来た3人も、プロの割に素っ気ない。
 映画撮影に来ていた園田監督(演:浦山迅)は、撮影スタッフからも嫌われていた。
 人に迷惑をかける割に、特に深い事情も無く、本人はうまくやっている。彼らが出てくるとモヤモヤが残り、一話の中でのカタルシスが減少する。

 このアニメは、物語の起伏をグッと抑えているように見える。
 ドラマチックに描いてくれたほうが見ていて楽しいのだが、要所要所でブレーキを踏んでいる。
 イラッとくる人間が痛い目にあって、由乃たちが大成功したほうが、見ていてすっきりはしそうだ。だが、それはこの作品が求める物語ではないだろう。
 彼らをあえて淡々と描くのは、今後のキモになりそうな部分だ(『SHIROBAKO』も23話でやっとスッキリしたし)。

 もう一人の間野山人の熱血漢・雨宮幸也(演:加藤将之)がどう動くかは、ものすごく気になる。いい味方になってくれそうだ。
 この後由乃たちに必要なのは、切り札に使えるアイデアの貯蓄と、自分たちと違う視点を持った協力者だ。2クール目、由乃ちゃん、だんないよ!

『サクラクエスト』13話 待て待て、半年程度で観光客が毎日もりもりくるようになるとか、絶対ないから!の画像2 『サクラクエスト』公式サイトより。2期のメインビジュアルのお仕事感、ワクワクします。

(文/たまごまご

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