■IT大臣、かっこいいよ!

 今回は、IT大臣こと早苗回。とっちらかった由乃の思いつきの取りまとめ方は、見事!
 資金調達はクラウドファンディング。どうリターンするかにもよるけど、出資者を募りまくるよりは可能性がある。
 木彫を建造物にする場所は。観光客が最も見やすい、住民が意識しやすい場所だ。観光で電車に乗る人が増えたら、電車経営側もおいしいだろう。セリフにはないが、間野山駅は木造建築だ。
 駅に「木彫が紡ぐ100年史」とか「若木が年輪を重ねていくように」なんて描いたポスターが貼り出される。
早苗「出会いと別れ、物語の生まれる場所。その物語を彫刻で彩るのよ」
 ちょっとくさいこのセリフが、ちゃんとプロジェクトに生きて、見た人に伝わりやすい形になっている。

 途中、町をうろつく変人サンダルさん(演:ヴィナイ・マーシー)がそこそこ有名なアーティストだと、由乃たちは知る。まさかこのまま安易にサンダルさん売りにしちゃうのでは!?なんて危惧したけど、全くそんなことなかった。あくまでもイメージの補助でとどめた。これはIT大臣の(というか脚本家の)名采配。

 一志たち彫刻家の作品を飾り、作業には4話で出てきたパワーアシストスーツを利用。「町の物を使う」という指針は、ブレていない。
 にしても、サンダルさんことAlexandre S.D. Celibidache。誰だよ、と思ったら、このアニメの原作者なんですね。

■商売であり芸術な、彫刻

辰男「彫刻師は仕事なんや。稼げんかったら意味あらへん」
 4話では、伝統工芸をろくに調べていない、由乃たちの目を覚まさせるような展開だった。
 しかし今回は、芸術・作品に固執しすぎる一志の迷走に、釘を刺した。

 完成させることに意義がある、どこまでもこだわりぬく、という一志の姿勢。人に受け入れられるものを作る、商売をする、という辰男の考え方。どちらも間違いではない。
 今回辰男が作った木彫りの靴。由乃が見た瞬間「なにそれかわいい!」と叫ぶほどにキャッチーなデザインで、彫られた文様は繊細。ちゃんと作品にも売り物にもなっている。数作れたら、これだって名産になる。
 芸術と客商売、そして技術の保護。駅舎木彫化でうまく着地した、ように見える。

 駅舎を木彫りで飾っていく100カ年計画。実行できたら、間野山彫刻は認知されるようになるだろう。
 けれどもこれ、引き継いでいく人はいるんだろうか?
 行き当たりばったりな由乃たち、一歩踏み出してしまったこれからの方が、今までよりはるかに危うい。

(文/たまごまご)

『サクラクエスト』5話 バカは立派な褒め言葉、サグラダファミリアみたいな建造物をつくりたい由乃国王のページです。おたぽるは、アニメ作品レビューの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!

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