ホラー映画でもゲームアプリでも今や“ゾンビ”はメジャーな存在になっているが、もちろん現実で死体が墓から出てきて歩き回ることはあり得ない。レアケースとして、もしあるとすれば、それは死体ではなかったということだ。しかし、中世の時代に人々は実際にゾンビの恐怖に心底から怯えていたようなのだ。

ゾンビに村を滅ばされないため……中世では実際にゾンビ封じが行なわれていた!の画像1
「Smash」の記事より。

■遺体が歩き回らないようにバラバラに切断して埋葬

 グロ過ぎるゾンビに追い詰められて、カラダのあちこちに噛みつかれた挙句に殺されるというのは、考えたくもない最悪の死に方のひとつだろう。そのビジュアル面でのインパクトゆえに、ホラー映画やビデオゲームなどで引っ張りだこ(!?)のゾンビなのだが、その人気を考慮すれば、ゾンビへの畏怖は人類が持つ普遍的な恐怖のひとつなのかもしれない。

 英・サウサンプトン大学の研究者らが先日「Journal of Archaeological Science」で発表した研究でば、今は遺棄されたイギリスの村で発掘された人骨には、起き上がって歩きまわらないように“ゾンビ封じ”が施されていたことが指摘されている。

 イギリスのノース・ヨークシャーにあるワラン・パーシー村(現在は廃村)の墓地から発掘された11世紀から14世紀の間のものと思われる137体の人骨の様子から、当時の村民たちが極度にゾンビを恐れていたことがうかがい知れるということだ。埋葬した遺体が悪魔の命を受けて歩き回らないように、遺体をバラバラに切断し焼いた後に埋葬していた形跡があるというのだ。

 中世には各地でさまざまなタイプの“ゾンビ伝説”があり、悪魔や悪霊の仕業と考えられ、多くの場合、人間が襲われて殺され、そして食べられるシーンが綴られている。

「(遺体をバラバラに切断するのは)ゾンビが村を侵略するというこの時期の民間伝承と明らかに関係があるように思われます」と、サウサンプトン大学のアリステア・パイク教授は語る。

 中世の時代、この地域では現在と比較にならないほどのゾンビブームが訪れていたのかもしれない!?

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