ならば、こうしたゲームが登場したことによって、どのようなことが懸念されるのだろうか。

「神社とか日本の神様に対して、意識の薄い人たちが純粋にゲームとして楽しむかもしれません。怖いのは、そういう方たちが『舞台だから、登場人物だから』というだけで神社に行ったときに、ほかの参拝の方がいらっしゃる中で、不敬な行為を行うことです。神社側としては節度を保って下さいとは言うのでしょうけど、ほかの参拝の方の気分を害しないのか、と」

 マンガやアニメなどの作品により深く寄り添いたいと「聖地」を訪れるファン。彼らは作品の舞台を訪れたことに喜びを感じているかもしれない。けれども、その「聖地」が神社だったとき、彼らは神社をどのようなところとして捉えているのか。岩橋氏は、そこに、いささかの疑問を感じているようだった。

「埼玉県の鷲宮神社が『らき☆すた』で注目を集めてから以降も、神社が舞台になることはよくあります。最近では『君の名は。』も、そうですよね。でも、訪問される皆さんが、そこを神社として認識しているのか、あるいは、単にアニメの舞台だから行っているだけなのか、そこはこちらとしては疑問です。もちろん、神様も人が来て賑やかになることは好きですし、歓迎なんです。けれども、そこがお宮であること、そこには神様がいらっしゃるということをまったく埒外にして、記念写真だけ撮って帰るとかになるは、どうでしょうか」

 意味を取り違えたまま、神社を訪問してしまう。それは「聖地巡礼」に限った現象ではない。もはや、定着した感のある「パワースポット」でも、似たような問題は起こっている。神社本庁に隣接する明治神宮では、一時期境内にある「清正の井戸」が「パワースポット」であるとして、整理券も出すほどのブームになったことがある。けれども「清正の井戸」を写真に収めた後、お詣りもせずに帰る人もいたというのだ。

「やはり清正の井戸が明治神宮の境内にある意味を考えていただきたい。もちろん、深く知る必要があるとは思いませんが、日本の神様というのはより人間の近いところにいる存在です。よその家にお邪魔したときに、庭だけウロウロして挨拶もしないで帰るのと一緒になってしまいます」

 だからといって「聖地巡礼」や「パワースポット」が、すべて神社にとっていらないもので、お断りというわけではない。むしろ、最近では『ポケモンGO』でもなんでも、せっかく来てくれるのであれば、積極的に働きかけていこうとする気運も神社側にはあるという。

「気づきがある人が三割いればありがたいと思っています。お越しいただいた中の三割に過ぎなくても、その方達が周りに広げてくれると思っていますから」

 最近では、神社がアニメとコラボしてキャラクターの描かれた絵馬や御朱印帳などの頒布を始めたりもしている。岩橋氏は、それを真っ向から否定したりはしない。

「時代を捉えているとは思います。定期的にお宮に来ていただく手段としては、あり得ると思います」

 一方でやり過ぎのある神社があれば、神社本庁として指導していかなくてはならないともいう。ただ、テクノロジーがどんどん発展し、新たなビジネスの溢れる現代において、何をどのように指導していくかも難しい。例えば、すでにどこそこの神社で祈願しており、こういう御利益があるなどと謳った「祈願済み」の商品。これは、あってはならないものと即答する。

「神社というのは、そこに行って、神様に直接お願いすることに意味があるものです。なんとかご祈祷済みとか、ご祈願済みとか、こういう御利益がある商品というのは、つまり神様の名前を使った商売になってしまう。神社も商売といわれると、そこまでなんですけど。やはり、お宮の中で起こっていることと、外で行われていることは違うと思うんです」

 一方で、意外だったのはインターネット参拝に対する意見だ。2000年代半ばに登場したこれは、多くの神社がサイトに設置したが、神社本庁は06年に「信仰の根幹に関わる問題だから、もう一度考えていただきたい」と注意喚起を出している。

「あれは、判断が難しいことでした。というのも、神社の信仰の中に遙拝(ようはい)というものがあります。例えば、式典では国旗を通じて伊勢神宮を遙拝することがあります。それが、バーチャル参拝とどう違うのかといわれることもあるんです。多分、その作法が長く定着しているので受け入れられているのだと思うのです。伝統的なものとテクノロジーの発展というのは、かみ合うようになるまで時間がかかると思います。お賽銭に電子マネーが使える神社も議論を呼びましたが、お賽銭というのも貨幣経済が発達してから登場したものです。私自身も抵抗はあるけど、100年後にはインターネット参拝は、当たり前になっているかも知れません」

「聖地巡礼」も、インターネットが発達したことによって流行しているという一面がある。もはや、どんな作品であっても「モデルはここではないか」という情報が流れ、訪問記も当たり前のように見ることができるからだ。だから、ビジネスのチャンスと考えるのを止めることはできない。でも、欲にまみれて、やり過ぎたりしていれば神様はちゃんと見ていることを、岩橋氏は語る。

「そこに力を入れすぎると、神様が軌道修正をします。急にブームがぴたっと終わってしまうでしょう。ですから、神主としては、欲に走ることなく、あくまで神社なんだということを常に忘れずにやっています」

 だから「聖地巡礼」や「パワースポット」で神社に関心を持った人には、むしろ地域の氏神にも参って欲しいという。

「日本全国どこでも、どこかの氏子地域なわけですよね。いつも面倒をみてくれている神様がいるわけですから、そこにご挨拶に行かずに有名な神様のところに行っているのは、いけないと思うんですよね。私が父から言われたことですが、神様は頼むものではなく讃えるもの。大事にするから、おかげがいただける。お願いするのは自分が十分やってからあとの話なんです」。

 やはり、神社とは歴史に裏打ちされた、数多の人間の想いによって成り立っているもの。それがゲームのキャラクター、それも、それぞれが一枚のカードのようなものにされてしまうことには、違和感を拭えなかった。

「自分の信仰が」だからではない。日本の歴史が2677年、そして神や人間の営みは、それ以前から存在する。それを、わずか数十年に満たない期間の間で勃興した「オタク文化」の中で弄んでよいものだとは思えないのだ。近年、マンガやアニメは、日本の中心的な産業のごとく位置づけられ、政府や行政機関までもが利用するものとなった。確かに、今、この瞬間は価値と力を持つ文化なのかもしれない。だからといって、祖先から受け継いだ神社や神様を、簡単に弄んでよいものだろうか。でも、それは判断が難しい。100年後には完全なメインカルチャーとなっていているかもしれない。現在、神様の肖像として紹介される画像が、浮世絵や日本画であるように、未来では神社に祀られている神様はすべてアニメキャラクターになっているやもしれない。

 でも、今はどうなのだろうか。

 神社本庁への取材の後、編集部と相談して神社にも取材をすることにした。電話で話を聞いたのは「凶」に割り当てられている石清水八幡宮である。対応してくれた担当者は、電話口の向こうで、けっこう驚いているようであった。

「私が広報なんですが、こうした連絡はありません。無断使用です」

 数日後、改めて電話をくれた担当者は「ほかのお社さんとも話をして」しばらくは、様子を見ることになったと教えてくれた。当初は、すぐにでも削除を要請することも考えていたようだが、まだリリース前でもあり、ゲーム自体がヒットするかどうかもわからないため、事態の推移を見守るという方針に落ち着いたようだ。一方で、正直な気持ちも伝えてくれた。

「あまり気持ちのいいものではないですね」

 担当者は、キャラクターの名前を「石清水八幡宮」ではなく「石清水八幡」と、一文字だけ削ることで神社と無関係に見せる意図を感じ取っていた。それは、無断使用される以上に不快なものだったのだろう。

 この取材と同時に、DMMにも取材を申し込んでいた。質問事項として送ったのは、次の二点である。

1.このタイトルでは神社の擬人化が行われておりますが、これは該当する神社には許諾あるいは、なんらかの事前折衝を行っていらっしゃいますでしょうか?

2.当方でも事前登録をさせて頂きましたが、キャラのレアリティに応じて大吉~凶に振り分けがなされております。これは特定の神社が、凶になってしまうことであり、当該の神社はよい気持ちを得るとは思えないのですが、いかがでしょうか?

 願わくば、ぜひ会ってゲームの意図を聞きたいと思ってた。なぜなら、決して制作側も神道を貶めることを目的として開発している淫祠邪教の徒ではないはず。多くの人々に喜んでもらいたいと思ってゲームを開発しているはずである。イラストレーターはキャラクターに愛情をこめて執筆しているはずだし、声優もそうであるはずだと思ったからだ。

 しかし、願いは叶わずメールで次の回答が返ってきた。

1.「社(やしろ)」の擬人化について

本ゲームは「神社」をイメージした「フィクション」である内容のため、実際に実在する人物・建物・団体とは一切関係はございません。また、実在する地域や神社等の関係性につきましても、一切関係がございません。

2.事前登録おみくじについて

事前登録おみくじは、結果の運勢に「社(やしろ)」が紐づいているものではなく、結果の運勢についてキャラクターが説明しているものになります。

 改めて、ネットでこのゲームを事前登録し「おみくじ」を引いている人たちが、どのような感想を得ているのか検索して見た。自分の縁のある神社の登場を期待する人。手に入れたキャラクターを喜ぶ人も多いが、やはりゲームとしてキャラクターの強弱やレアリティを気にしている人の存在も否めなかった。

 これは、なんなのだろうか。

 強弱どころか、多くのキャラクターがそうであるように、二次創作の形でエロを期待している人を見つけたときには、言葉にならない根源的な恐ろしさを感じた。

 でも、それを真っ向から批判しても、なんら解決にならない。西洋的な異端や邪教を狩る行為は、日本には似合わない。誤りに気づき、感じさせるのこそが日本的な精神の根本であろう。

 だから今は、この推移を見守るしかないと思うのだ。

 そう考えながら、しばらく氏神様にご無沙汰してしまったのを思い出して、参拝に向かった。

 参拝の後、春の祭りの準備が進む境内を散策し、おみくじを引くと大吉が出た。けれども、決して思いのまま万事が上手くいくようなことは書かれていなかった。

 改めて神道の意味を感じた。

(文=ルポライター/昼間たかし http://t-hiruma.jp/

神社本庁も「これはちょっと……」と漏らした。「DMM GAMES」新作『社にほへと』から考えるオタクの信仰のページです。おたぽるは、ゲームゲーム業界事情DMM GAMESらき☆すた刀剣乱舞-ONLINE-君の名は。擬人化昼間たかし東方Project社にほへと神社本庁聖地巡礼艦隊これくしょん-艦これ-の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!

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