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(C)カルロ・ゼン・KADOKAWA刊/幼女戦記製作委員会

“其れは、幼女の皮をかぶった化物――。”というキャッチコピーが秀逸すぎる、2017年1月6日より放送開始の新作TVアニメ『幼女戦記』(AT-X、TOKYO MXほか)。原作はカルロ・ゼンが小説投稿サイトに投稿していたオリジナル小説に、大幅に改稿を施したうえでエンターブレインから刊行されている同名のライトノベル。

 主人公は現実世界から、とある存在の隔意によって異世界の「帝国」の金髪碧眼の幼女、ターニャ・デグレチャフとして転生させられる――ここまでの説明だと、小説投稿サイトでよく見かける、異世界転生もののように思えるかもしれない。

 しかしターニャは士官学校へ進学し、わずか9歳ながら航空魔導士・少尉として任官、血と銃弾と魔法が飛び交う戦場に赴くことに。隣接する協商連合の越境侵犯をきっかけに、帝国とターニャは血を血で洗う大戦に引きずり込まれていく……とストーリーはハードでシビア。

 そして書籍化された際には、作者のカルロ・ゼン自らが単行本のあとがきで「エンターブレインは勇者の中の勇者」と記すほど、“幼女”というタイトルから縁遠い本格的な戦争モノであり、ちょっと過激な思想が見え隠れする作品なのだ。

 こんな『幼女戦記』をどうしてアニメ化するに至ったのか、そしてどうやってアニメとして描いていくのか。田中翔プロデューサーに聞いてみた。


■皆がやるようなことをやっても面白くないですから」

―― 原作小説『幼女戦記』との出会いから教えてください。

田中翔プロデューサー(以下、「田中」) タイトルだけは知っていたんですけど、ちゃんと読んだのは単行本になってからです。もともと『ログ・ホライズン』(作:橙乃ままれ)、『オーバーロード』(作:丸山くがね、共にエンターブレイン)でも一緒にお仕事させていただいたエンターブレインの藤田(明子)さんが編集を担当されていましたから。藤田さんのことだから、Webで連載されていたころから内容を書籍化にあたってガラッと変えてくるんだろうなと思ったので、単行本になったら読ませてくださいとお願いしていたんです。

―― 最初に読まれたときの印象は?

田中 「分厚いな」と思いましたね、それに文字が多いなと(笑)。ただ文字、情報量が多いわりにはサラッと読める、それだけ面白い物語。起承転結も、先が読めない面白さもありますし。

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守りたいこの笑顔

―― 最初からアニメ化を前提に読まれていたんですか?

田中 そうですね、皆がやるようなことをやっても面白くない、いつもそういう考え方をしていますから。あと1巻の帯のキャッチコピーに惹かれたんですよね、「幼女の皮をかぶった化物」。あれを見たときに「キャッチーだな!」と感じたのも大きかったかもしれません。

―― ただ、原作1巻のあとがきでカルロさんご本人も、「エンターブレインは勇者の中の勇者だな」というようなことを書かれていました。アニメ化の企画を進めるのも、なかなか大変そうだなと思ったりしたのですが。

田中 いろいろ裏工作しました――嘘です、普通に企画をちゃんと会社に通しましたよ(笑)。エンターブレイン側も「よく、手をあげてくれましたね」と言っていましたけど、これまでにも何作もご一緒してきて、お互いの考えていることもある程度分かっています。「やる、やらない」という相談自体はほとんどしなかったですね、その後のこと、どう作っていくか、マイルドにしなくてはいけないところや、逆にここは尖らせていかないといけないよね、というところから相談しました。

―― 原作からマイルドにしなければいけない部分とは?

田中 思想、宗教観が原作には含まれていますから、その辺をちょっとマイルドにしたというか……こういうお話自体、角が立つかなと心配になってしまう部分もありますが、そこだけをしっかり反映させるのはエンターテインメントとしてどうかと思った部分もあります。

―― カルロさんの反応はどうでした?

田中 書籍には書籍、より多くの方に観てもらうTVアニメにはTVアニメのやり方があるよね、とキッチリと分けてお考えになっていただける方なので。この物語が持つ面白さはどこなのかをしっかり考えて、そこを取り出す――エンタメに徹しようという方向で調整させていただきました。

―― カルロさんは物語の内容やTwitterを見ても、クレバーそうな方だなという印象があります。

田中 そうですね、めちゃくちゃ頭がいい方ですよ。

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第1話よりターニャの飛行シーン

■「ターニャの飛行シーンは手描きでグリグリと」

―― 尖らせる部分として、飛行、アクションシーンに期待する原作ファンが多いと思います。

田中 上村泰監督はもともとガイナックス出身で、アクションに強い方です。いわゆる手描きアニメでぐりぐり動かしていきますよ。もちろん3DCGも使いますけど、空中戦は基本2Dですね。

―― 人間は作画で、持っている武器、兵器がCGという感じですか?

田中 それも含めて調整していますね、意外なところも2Dで描いていたり。いろいろ見せ方によって切り替えています。

―― PVも公開されましたが、ターニャたちはああやって空を飛んでいるんですね。

田中 まぁ、基本は舞空術ですよね(笑)。魔道具(演算宝珠)を胸から下げているだけで何かメカを装着するわけではなく生身ですから。ただ、各国ごとに特徴をつけるために、いろいろとアニメではギミックを凝らしています。効率重視の帝国ならば基本舞空術で、何もアクセサリーはつけていません。でも、敵方となる共和国や協商連合であれば、例えば馬型のアイテムにまたがっていたりもしますし、スキーみたいな板に乗っている場合もあります。各国の特長、文化をある程度は見てとれるようになっています。魔導士の姿一つとっても、いろいろなものを表せるようにしています。

―― 一方で、原作には魔道具の説明はあっても、具体的な武器・兵器の名称は出ていなかったと思います。クレジットを見ると、それぞれのデザイン担当の方がいますが、武器デザインはどう進められているんですか?

田中 ……あくまで『幼女戦記』はファンタジーです。史実とは全く関係ありませんから、もし作中に実在したものに似た武器や兵器が出てきても、それはモチーフとしているだけで、実在の国とは一切関係ない、ということで。

―― たまたま似てしまっただけ。

田中 そう、たまたま!(笑)

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本作で数少ない女性キャラ・ヴィーシャ

■「おっさんとオヤジばかりなんですよ、出てくるのが」

―― 『幼女戦記』は超人的なヒーローがいるわけではなく、軍を軍として描く戦争ものです。出てくるキャラクターも多いし、戦闘シーンで描かなければいけない人数も多そうです。非常にカロリーが高そうな作品だと思うんですが。

田中 カロリーが高すぎて大変なことになっています(笑)。皆でヒーヒー言いながら作っていますけど、たしかにキャラクターが多いうえに、出てくる国も多いし、現場で戦っている兵士もいれば、軍首脳部もいます。おっさんとオヤジばかりなんですよ、出てくるのが。

―― キャストのお名前を見ても、女性は今のところ2人だけです。

田中 これが残念なことにですね、今後も全然増えないんですよ(笑)。まあ、設定として普通に戦場には女性が少ないというのもありますね、それだけターニャとヴィーシャは異端な存在ということなんです。

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左:ルーテルドルフ(演:玄田哲章)、右:ゼートゥーア(演:大塚芳忠)の設定画

―― ただ、今発表されているキャストのお名前をみると非常に豪華です。

田中 これだけのキャストを揃えるのは大変でした、結果として重鎮ばかり集まってしまって。今後も基本は軍人でおっさんばかりキャラが増えますが、そこはさすがに予算と相談しながらになります、それでも重要なキャラクターには上手なベテランの方に演じてもらいたいですが……。逆にターニャの部下たちは、若いキャストさんにお願いしました。

―― これだけベテランの方が多い現場というのは、どんな雰囲気なんですか?

田中 とりあえずアフレコはサクッと終わります、皆さんさすがに上手いですから、ミスが少ない。中心になるのは悠木碧さんですけど、彼女が愛されキャラなおかげで、和気あいあいとしていますね。ただ、何せ収録が早いんで、「じゃ飲みに行こうか」という時間になる前に収録が終わっちゃうんですよ(笑)。

―― 作画のお話に戻りますが、アニメーション制作を担当するのはNUTさんとなっています。

田中 NUTさんは今作が初元請けになる、比較的新しいスタジオさんですが、自分が以前から一緒にお仕事されていた方が、独立して立ち上げられたスタジオなんです。そこで「せっかくの一発目なんだから、何か面白いことをやろうよ」と相談させていただいたところ、「よし、やるか! ちょっと怖いけどやるよ!」と、『幼女戦記』の制作を受けていただいたんです。

―― ということは、モチベーションは高そうですね。

田中 気合が入っていますよ。かなり緻密に描き込んでくれています。

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このルックスで声が悠木碧で、この態度。アニメではギャップがより凄まじいことに

■小説ならではの面白さを、アニメでも表現できる脚本に

―― 上村監督など、スタッフさんがたについても一言コメントをいただければ。

田中 上村監督は、さかのぼっていくと弊社も関わった『ダンタリアンの書架』(11年、テレビ東京ほか)という作品で、若くして初監督を務められまして。当時20代じゃなかったかな……。で、NUTさんのプロデューサーとお話をしていくうちに、『パンチライン』(15年、フジテレビ系)も観直して、非常に面白い演出をされる方だし、ドラマもアクションもオールマイティにこなされる方なので、オファーさせていただきました。

―― 原作はターニャの独白が多いので脚本作りはなかなか難しいタイプの原作ではと思いましたが、シリーズ構成・脚本の猪原健太さんの脚本の手応えはどうですか?

田中 猪原さんは非常に上手い方です。原作は、意図をもって時系列をバラしたり、視点を変えながら構築されていて、小説ならではの面白さがありますよね。それをアニメでは、一本の物語として構築していきましたが、いい形で腕をふるってくれました。

―― 1冊1冊が分厚いですし、そぎ落としていく作業も大変そうです。

田中 ええ、そこは整理してもらいましたね。それによってどうしても違和感が生じてきてしまうんですけど、そういった部分をうまいことフォローしてくれました。多分、アニメ全話を通して観ても、削った部分に気づかないというか、非常にボリュームも感じられるように観得ると思いますよ。

 あと今回は全話の脚本を担当していただきましたので、シリーズを通しての意図をもらすことなく、各話に練り込んでいただけました。今回が初めてのシリーズ構成だったんですが、猪原さんも『デス・パレード』や『亜人』に参加されていたり、何というか『幼女戦記』に近い部分がある作品に関わってきた経歴がありますからね。

―― 物語に硬質なものがある作品というか。

田中 そうですね。だからこそ面白くしてくれるんじゃないか、とNUTさんのプロデューサーと相談してオファーさせていただいたんですけど。

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戦場の様子。登場する兵器・武器の描き込みもマニアの注目を集めそう

―― クレジットではキャラクターデザインに加えてサブキャラクターデザインというお名前もあります(谷口宏美、牧孝雄、髙田晴仁)。

田中 単純にキャラクター数が多いからですね、細越裕治(総作画監督も兼任)さんお1人では描ききれないということで。メインどころはもちろん細越さんにお願いしていますが、モブであったり1話限りで死んでいってしまうキャラクターたちなどは、サブキャラデザインの皆さんにご依頼している感じです。そういうキャラクターが多々いますから。

―― そして、やはり軍事考証のスタッフさんも立てられていますね。

田中 そうですね、専門の方にしっかりみてもらっています。ただ、カルロ先生にもしっかり監修していただいてますよ。脚本から見ていただいて、「この言葉使いはおかしい」とか「このシーンで使う銃はこれではない」とか。事細かにご指摘いただいて、その都度調整を重ねています。


■「残念なことに幼女が可愛い! という作品ではありません」

―― 原作では触れられていないような兵器や武器も、先生の中には設定があったんですか?

田中 書かれていない部分でも、ここではこうなっている、この兵器を使っている、というのが先生の中で明確にありましたね。たまに「そこは何も考えていませんでした!」という方もいらっしゃるんですけど、今回はそれとは逆で、しっかり考えられていたものがありましたから、それを一つ一つ映像として起こしていくという作業に専念できました。

―― 細かい武器や兵器の書き込みも楽しみです。では最後に原作ファン、原作は知らないけど気になっているというアニメファン、それぞれにメッセージをいただけますか。

田中 原作のファンの方には満足してもらえるのではないかなと思っています。緻密な設定だったり、本を読んでいて感じる先生の思想だったりを、かなり忠実に再現できていると思います。それが映像になって受け入れられるのか、若干不安に思う部分もありますが、とにかく一度ご覧になっていただいてガンガンに叩いてほしいと思います。

 原作未読の方には……残念なことに幼女が可愛い! という作品ではありませんが(笑)、渋くて格好いいおっさんが沢山出てきます。タイトルからイメージするほど、「『幼女戦記』観てるよ」といっても、恥ずかしくない作品ということをまず知ってもらって、ぜひ観ていただければと思います。


■TVアニメ『幼女戦記』
・公式サイト:http://youjo-senki.jp/
・公式Twitter:‎@youjosenki
・放送情報
 AT-X 1月6日より毎週金曜日22時~(日、月、木にリピート放送あり)
 TOKYO MX 1月6日より毎週金曜日深夜25時5分~
 サンテレビ 1月8日より毎週日曜日深夜25時~
 KBS京都 1月8日より毎週日曜日23時30分~
 テレビ愛知 1月8日より毎週日曜日深夜26時05分~
 BS11 1月9日より毎週月曜日深夜24時30分~
・AbemaTVにて、1月6日より毎週金曜日深夜25時35分ほか(独占配信)

(C)カルロ・ゼン・KADOKAWA刊/幼女戦記製作委員会

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