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『女子高生の生態図鑑』(KADOKAWA)

「女子高」って聞くと、「清楚なお嬢様」「可愛い子が多い」なんていうイメージもあるけど、実際は可愛い子も中身がおっさんだったり、友人関係もドロドロしていたりと、これまで女子高出身の友人からはここには書けないような“エグい”エピソードを聞いてきた私。

 本の帯に「ネット上で圧倒的支持!600万PV超え!!!」というアオリが入ったこの『女子高生の生態図鑑』(KADOKAWA)を手に取ったとき、可愛らしいイラストとは裏腹に、「案外、女の汚いところをつついてくる感じかな……」と、邪推してしまいました。しかし、ひとたびページをめくると、そんなものはどこかへ消え去ります。この本は、最初の印象通りに可愛らしく、読んでいてほのぼのする、そんな一冊でした。

 本の著者であるしまぷ氏は、なんと本書がデビュー作。KADOKAWAの調べによれば、「かわいい女の子を描かせたら日本で一番の女性作家」なんだとか。試しに彼女のpixivページを覗いてみると、作品一覧に並ぶのは確かに女子高生のイラストばかり。しかも、そのどれもが、嫌味なく可愛らしいのです。

 そんなしまぷ氏の本だけあって、今作の登場人物はもちろん、みーんな女子高生。

 この本は、表紙にも描かれている、常に所持しているカメラでクラスメイトを盗撮をしまくる“JKが大好きなJK”「三上」や、女子力高めでおしゃれなゆるふわ無乳JK「ぽよちゃん」、アニメ大好きな腐女子の巨乳JK「姉やん」、ショートカットで運動神経抜群なボーイッシュなJK「ハルノさん」、謎多き優等生「雪子ちゃん」といった“女子高”に通う個性豊かな高校生たちの生態観察記録なのです。

 彼女たちの日常には、共学高出身の私ですら、「あー、わかる!わかる!」と思わず共感してしまうほど。

 例えば、突然胸を揉むセクハラ行為をした上、カップ数を言い当ててくる子がいたり、着替えのときにチラッと見えた友達のかわいい下着をマネして買ってみたり、いきなり「好きなタイプは~」「結婚したら~」と妄想だらけの女子会トークを始めてみたり、クラスに一人はいる、ボーイッシュでスポーツ万能な子に憧れたり……。

 思わずクスっと笑ってしまったのは、三上や雪子ちゃんが憧れるボーイッシュなハルノさんが、ダイナミックなくしゃみをしたり、ポケットティッシュじゃなく、箱ティッシュを持っていたり、「飲む?」って2Lペットボトルを差し出してくる1コマ。遥か昔の高校時代、私のクラスにもいたな……女子の大半が紙パックのフルーツジュースとか「Lipton」のミルクティーを飲んでる中、1リットルパックのお茶とかペットボトルのスポドリを口で“直”に飲んじゃう運動部の女子。でも、人目を気にしていないように見えて、意外にスカートが短かったり、可愛らしい一面もあったりして。

 他にも、くすぐり合ってみたり、スカートをめくり合ってみたり、匂いを嗅ぎ合ったり、やたらとスキンシップが多いのも、周りに男子がいない女子高で過ごす女子高生特有の“あるある”ではないでしょうか。

 本書には、その他にも「制服の着こなし」や、「制服の着替え方講座」などのコラムもあったりして、さまざまなシーンに合わせたファッションには、「こんな着こなししてみたかった!」と思う人も多いでしょうし、もちろん、現役高校生にとってはおしゃれの参考にもなるでしょう。

「女子高生って尊い……」

 読み終わった後、そんなことを感じながら、高校を卒業して早○年経つ私は、もう戻ることはできないたった3年間の高校生活に思いを馳せるのでした……。
(文=長谷川葵)

女子高生の生態図鑑

女子高生の生態図鑑

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