今や共和党の指名候補にまでのぼりつめたドナルド・トランプ候補にそっくりな人物がアメリカ=メキシコ国境で活躍する『Trump Toss』や、銃乱射事件を題材にしたパロディゲームの『Thoughts & Prayers: The Game』など現在の社会問題、政治的争点を風刺したブラウザゲームを続々と公開している「GOP Arcade」だが、先日にはまた新たなゲームが登場していた。

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「GOP Arcade」より。

■いつのまにか薬の価格が10倍に

 アメリカ大統領選が終わるまで続けられるという無料の連作ブラウザゲーム企画「GOP Arcade」に、最近また新作が加わったようだ。

“エピペンの首領(ドン)”とでも訳すべきか、『EpiPen Tycoon』というゲームがシリーズに新たに登場した。この「エピペン(EpiPen)」とは、放っておくと死に至ることもある急性アレルギー症状「アナフィラキシー」を緩和する自己注射薬のことで、症状を持つ人の一部では所持が欠かせない薬剤である。

 そして最近のニュースとして、米・マイラン製薬の「Mylan EpiPen」はこの8年で何度も価格を改定しており、2007年の時点から10倍の価格になっていたことが話題になっている。07年の57ドル(当時約6,000円)から今年は614ドル(約6万3,000円)と法外な価格改定が段階的に行なわれてきたのだ。しかもそれにあわせて、同社CEOのヘザー・ブレシュ氏の年棒が7倍以上に膨れ上がっているということで、さらに大きな批判が集まっている。ちなみに同薬剤の原材料、エピネフリンの原価は1ドル(100円)ほどだといわれている。

 同社の他の幹部たちの報酬も増えているということで、価格改定は単純に自分たちの報酬をアップさせるものであると見なされても当然だろう。15年のブレシュ氏のCEO報酬は20億円近いのではないかといわれている。

 そこでこの新作ゲーム『EpiPen Tycoon』では、画面に登場したヘザー・ブレシュCEO(に似た人物!?)が「エピペン」の価格を上げ下げすることで世の中の怒りと、投資家の怒りの間のバランスをうまくとりながら、自身の報酬もアップさせていくという究極の“経営判断”が繰り広げられる。企業業績をあげていくと自社ビルが建設されたりする一方、世の中や投資家たちの怒りを買うと、個人所有の別荘を売り払ったり議会で問題にされたりする演出が施されている。

 そこには、人の命を預かる産業であるという意識はまるでない。自分たちと株主たちの収益を最大化する“最高経営判断”を追求する本作のゲーム表現は、まさに社会風刺といえるだろう。このエピペンの値上げの問題をヒラリー・クリントンも批判して議題にあげていることから、ブレシュCEOの議会への召喚もあり得るということだ。

トランプ候補のパロゲーでおなじみの「GOP Arcade」の新作! 年棒20億円の強欲すぎる製薬会社CEOの風刺ゲームのページです。おたぽるは、その他メーカーゲームGOP Arcadeトランプ風刺の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!

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