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『ねむりめ姫』(白泉社)

 このたび単行本第1巻が発売された『ねむりめ姫』(白泉社)は『うさぎドロップ』で一躍注目を集めた宇仁田ゆみの新境地といえる作品である。

 今回描くのはヒューマンなテイストのコメディというべきだろうか、独特の絵柄と世界観を構築してきた宇仁田氏ならではの、ジャンルが分類しにくい作品。新しい宇仁田ワールドというのが相応しい作品である。

 物語は、朝寝坊のあげく学校でも居眠りと、いつも寝ている女子高生・茨木夜寝子の前に現れた眠りの精霊のおっさん・ネリムを中心に進んでいく。さまざまな方法で、担当している地域の老若男女や動物に快適な睡眠を提供しているネリム。単に眠らせるだけではなく、快適な睡眠のために昼寝をしている人を見えないパチンコ玉などを使って起こすのもネリムの仕事である。そんなネリムに、赤ん坊をトントンして眠らせる才能を発見された夜寝子は、半ば強引に助手として人々を眠らせる仕事を手伝わされることになる。

 そんな仕事の傍らで、徐々に明らかになっていくのは夜寝子がよく寝る理由である。学校でもいつも寝ている彼女は、クラスメイトからも腫れ物扱い。一方で、彼女のほうもクラスメイトの名前もろくに覚えていなかったりする。家に戻れば両親の関係は冷え切っている姿が描かれ、彼女にとって眠りは、逃避の手段だったことが明らかになる。

 読み手はそれが明らかになっていく過程で、あんまり可愛く造形されていない夜寝子に共感を抱き、彼女に愛を抱いてしまうだろう。

 なぜなら、眠りという形の逃避をしたことがない人なんていないだろうからである。眠りに逃避することで、現実に向き合うことなく淡々と日常を生きるだけだった夜寝子は、眠りを通じて、それまで興味もなかったクラスメイトの姿に気づかされる。最初に知るのは、彼氏からのメールにすぐ返事しなくてはならないと思うばかりに、不規則に眠り目の下にまでクマをつくっている花井さんのこと。

 ネリムを手伝っている最中は姿が見えない夜寝子だが、そんな負担ばかりの面倒な彼氏との関係に説教を始めてしまう。それは、起きているときの花井さんの心にも影響し、2人はいつの間にか友人となっていくのである。

 この2人がどんどんと仲良くなっていく様は、見ていてものすごく心地いい。

 それと同時に語られるのは、眠りの精霊の同期であるウツラが、ネリムに「マジで弟子にすれば?」と提案したことで語られる、ネリムが眠りの精霊になった理由。夜寝子は自分も眠りの精霊になりたいと願うのだが、ネリムは、それゆえに捨てなければならないものがあることを語り、ただ逃げたいだけの夜寝子を制止するのである。

 物語の中で重きをおいて描かれるのは、眠りの精霊を手伝うことでリアルが充実していく夜寝子の姿。その変容の描き方が、押しつけがましくなく共感できるのが心地よい。

 この先、どのような形でもハッピーエンドを迎えて欲しいが、そこは宇仁田ゆみ。一筋縄ではいかない終幕を描くのだろう。
(文=是枝了以)

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