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『劇場版GARO DIVINE FLAME』公式サイトより。

 かつて『牙狼-GARO-』には大変お世話になったことがある……って、何のことはない、パチンコの話である。

 禁煙に成功して、パチンコ屋の煙草の煙が辛抱我慢ならず、5分もその中にいられないようになってからは、さすがにもう打つ機会もなくなってしまったものの、あの一度当たったら永遠に当たり続けるかのような天国と、一度確変を逃したらもう二度と当たらないのではないかと絶望するほどの地獄がループし続ける破壊的なまでの興奮と緊張は、それまでにない悦楽を……いや、パチンコではない『牙狼』の話をしよう。

 そもそも2005年に始まった雨宮慶太監督の実写特撮TVドラマ『牙狼―GARO―』は、この世の闇に潜む魔物“ホラー”を狩ることを宿命づけられた“牙狼”の称号を持つ魔戒騎士・冴島鋼牙の活躍を描いたものだが、深夜放送枠にふさわしいアダルトな魅力に富んだダークファンタジーとして評価を得、その後もテレビに劇場用映画(そしてパチンコも)とシリーズとしてのすそ野を広げていき、ついに今年で10周年。それを記念して制作されたのが長編アニメーション映画『劇場版GARO DIVINE FLAME』である。

 本作は、14年10月から翌15年3月まで放送されたシリーズ初となるTVアニメーション作品『牙狼―炎の刻印―』から4年後を描いたもの。

 この『炎の刻印』がいかなる作品であったかというと、それまでの実写版とは魔戒騎士がホラーを狩るという基本設定以外はまったくのオリジナルで、架空の中世ヨーロッパのごとき剣と魔導の世界観のもと、魔戒騎士たちを一掃してヴァリアンテ国の実権を握った国王側近メンドーサに対し、「黄金騎士ガロ」の称号を受け継いだレオンと、母を残して国を脱出したヴァリアンテ国の王子でレオンの従兄、そして「魔戒騎士ガイア」でもあるアルフォンソのふたりを基軸にしたバトル・ダーク・ファンタジーであった。

 もちろん黄金騎士と契約し、意思を持ち人語を話す「魔導輪」ザルバも登場。声を担うのは従来の実写シリーズ同様、影山ヒロノブである。

 かいつまんで『炎の刻印』の結末を記すと、レオンの父「絶影騎士ゾロ」ヘルマンなどを犠牲にしながらも、かつてメンドーサによって火刑に処せられた魔戒法師の母アンナ(レオンは彼女が炎に焼かれながら産み落とした子である)の魂が、レオンに刻まれていた「炎の刻印」から顕現し、最終的にレオンはメンドーサを討滅し、平和が戻ったヴァリアンテでアルフォンソは国の復興に勤しみ、レオンは女好きでもあった父ヘルマンがヒメナのおなかに宿させた子供(つまりはレオンの弟か妹)の誕生を心待ちにする、といったところでドラマは終わっていた。

 正直、それまでの実写シリーズによって濃い印象を持たされていたので、菅野利之によるキャラクターデザインをはじめ、すっきりとした絵柄に最初はなじめないものがあったものの、次第にアニメ版独自の味わいが醸し出されていき、また実写版でも顕著であったエロス&ハードの描出にも怠りはなく、実のところあまり『GARO』そのものを意識しなくても(いや、むしろ意識しないほうが?)、素直に入り込めるダイナミックな面白さに満ちたエンタメ作品ではあったのだが、いざそこに『GARO』シリーズを継承する騎士たちのハイパーな鎧のデザインがなぜか中世のものに見えないこともあって、主人公らが騎士の鎧をまとうたびに奇妙な違和感が生じる作品であったというのも偽らざる本音である。

 というわけで、ようやく『劇場版GARO DIVINE FLAME』の話に至るわけだが、アニメーション制作はMAPPA、そして監督・林祐一郎、脚本・小林靖子をはじめとする『炎の刻印』スタッフがそのまま引き続いての布陣である。

 まずヘルマンとヒメナの間に生まれた男の子ロベルトは3歳になっているが、レオンは彼に厳しい剣の修業を施し、平和な国を取り戻したアルフォンソはそんなレオンをたしなめ、ロベルトに優しく接し続けている。

 そんな日々の中、今は亡き小国バゼリアの地に、もっとも美しいといわれるホラー”ニグラ・ヴュヌス”が現れ、男を喰らい、女の顔を剥いで殺しているという。その一方で、メンドゥーサが遺した禁断の魔道具“ツィルケルの環”が何者かに使われようとしている気配があるという。

 その輪には、ホラーに食われて魔界に落ちた人間の魂を蘇らせる力があり、これが使われたら自然の摂理がくるって世界が滅びかねない。そんな危機が伝えられた折、ロベルトが誘拐され、謎の一団を追うレオンたちの旅が始まる。

 冒頭いきなりニグラ・ヴュヌスによる惨劇の模様が描かれるが、そこでのエロティック&グロテスクな描写の妙に唸らされるとともに、そういえばアダルトアニメ以外で女性の胸が露になるものって久しく見ていなかったような気もしてならず(70~80年代のアニメって、割と平気でおっぱい見せてましたけどね)、最近の規制に対する異議申し立てのようにも思えて、その意気に感じ入ってしまう。

 全体的にアッサリ気味なキャラクターデザインなどもTVアニメシリーズを継承しているが、これがモニターではなく銀幕の大画面(しかもシネマスコープ!)となると、不思議なまでにシンプルであるがゆえの奥深さが迫力に転じていき、この画が大画面でこそ映えるものであったのかと唸らされてしまう。また、それらの画と甲冑との違和感も、全く払拭されているとは言わないが、今回はそれ以上に78分というプログラムピクチュアに見合ったランニングタイムを一気に駆け抜けていく演出のテンションの高さに感心せざるを得ず、ここまでくるともう一回『炎の刻印』から見直して再見したくなるような衝動にも包まれるほど。

 チラシのストーリー欄に記されていることなので、ここでも記してしまうと、今回レオンの父ヘルマンが復活し、いまだこの手に抱いたことのない我が子を救出するべく死闘を繰り広げるとともに、『炎の刻印』をご覧になっていた方ならご承知のように、緊迫感あふれるストーリーの中、ほっとひといきつかせるコメディリリーフとしても機能する。

 また『炎の刻印』でレオンらと行動を共にしていた姉御肌の魔界導師エマも登場してくれるのも個人的にはうれしい。

 新キャラとして「黒曜騎士ゼム」ダリオ(声は萩原聖人)とバゼリアの姫サラ(声は『特命戦隊ゴーバスターズ』イエローバスターこと宇佐見ヨーコ役でもおなじみ小宮有紗)も登場するが、彼らの設定を記すとそれこそネタバレになりかねないのでやめておくとして、全ての真相が露になるクライマックスも、なかなかに唸らされるものがあった。

 現在のアニメーション映画市場は、メジャーのファミリー路線だけでなく、イベント上映作品も含めたプログラムピクチュア的な味わいに満ちたものに支えられているように思えてならないが、本作にしても年に1本くらいの割合でフットワーク軽く映画シリーズを続けていただきたいほどに、カタルシスに満ちた快作であった。
(文・増當竜也)

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