『手塚治虫の霊言』のトンデモ“イタコ”芸


●日蓮聖人からローラまで。オーカワ氏のイタコ芸ラインナップ

 1年間に、個人として発刊した書籍の数が世界一多い「年間最多発刊書籍記録」のギネス・ワールドレコード保持者が誰だか知っているだろうか?

 それは、「K福の科学」の総裁・オーカワ氏!

 最初にギネス認定された2011年には年間52冊発刊しており、「月4冊強ペースかよ!」とド肝を抜かれたものだが、12年にはさらに年間101冊と大幅に記録更新! 今までに発刊された著作は約2,000冊というからハンパない。

 まあ、その大半がK福の科学出版から発売されているというあたりで、いろいろとお察しなのだが……。

 そんな膨大な著作の内、多くを占めるのがネットでもしばしば話題となっている「霊言シリーズ」。要は、オーカワ氏がイタコとなって有名人などの霊体を降霊し、語った内容をまとめた本だ。

 そのラインナップがまた、見境ないにもほどがあるのだ。

 日蓮聖人、キリスト、天照大神、ソクラテス、坂本龍馬オバマプーチンスティーブ・ジョブズイチロー秋元康ビートたけし、菅野美穂、堺雅人ローラ、小保方晴子、今上天皇、佳子さま……などなど、ザ・やりたい放題。

 さらに、自民党の安倍晋三、民主党(当時)の菅直人、日本共産党の志位和夫、(元)みんなの党の渡辺喜美……といった、オーカワ氏が総裁を務めているK福実現党の競合相手まで勝手に降霊させて、好き勝手にしゃべらせちゃっているのだ。

「降霊って……まだ生きてる人もいるじゃないか!」と思うかも知れないが、その場合はその有名人に憑いている守護霊を呼び出して語ってもらっているのでオッケー(!?)。


●『手塚治虫の霊言』……そりゃるみ子も怒るよ

 そんなオーカワ氏のイタコ芸で最近、大きな話題を呼んだのが『手塚治虫の霊言』。

 今上天皇、佳子さまあたりもだいぶヤバイ感じはしたが、コアなファンの多さという意味では漫画の神様・手塚治虫を扱うのも相当な怖い物知らず!

 案の定、ネット上では(悪い意味で)バズりまくって、手塚治虫の娘である手塚るみ子からも「手塚はこんな言いぶりするわけないのオンパレード」と苦言を呈される始末。

 さすがに謝るのかと思いきや、逆にK福の科学側から手塚るみ子にクレームを入れたとか……。もう誰も止められないよ!

 この『手塚治虫の霊言』、どんな内容なのか気になった方もいるかもしれないが、買う必要はない(手塚プロに印税もビタイチ入らないらしいし)。K福の科学の支部に行くと、大体タダでもらえるから(当然勧誘されるけど)。

 ……ということでゲットしてきた『手塚治虫の霊言』を読んでみたのだが、まースゴかった。

 まず、オーカワ氏に降霊した手塚治虫の第一声が、

「うん? ベレー帽がない」

 霊界から呼び出され、最初に違和感を感じたのがベレー帽がないことだったという……。オーカワ氏にとっては「手塚治虫といえばベレー帽!」ということか。

 もし横山やすしの霊を降ろしたら「うん? メガネがない」になることだろう。

 さらに、かつて縁の深かった漫画家である、石ノ森章太郎や藤子・F・不二雄に霊界で会うのか? という問いにし対しては、

「うーん……。まあ、ちょっと、格が若干違うらしいなあ(だからあまり会わない)」

 との答え、じゃあ手塚治虫は霊界でどのくらいのポジションにいるのかというと、「マンガ界の仏陀」だって。

 それ、ただ単に手塚治虫が『ブッダ』って漫画を描いてたからでしょ!

 このように、オーカワ氏の「霊言シリーズ」は、霊とか抜きにして、「お題・手塚治虫」と言われたイタコ芸人・オーカワ氏が、必死こいて手塚治虫っぽい「面白ものまねトーク」を繰り広げている様を味わうのが吉。

 注目ポイントは、ものまねトークをするにあたって対象について一生懸命勉強してきてきた形跡。手塚治虫でいうと「ベレー帽かぶってる」とか「『ブッダ』描いてる」みたいなことね。

 しかし自身(手塚治虫)の漫画『どろろ』について言及されると、

「どろどろどろどろ……。溶けて、溶けて……、溶けちゃった」

 と、エキセントリックすぎる返答。うーん『どろろ』情報までは仕入れておかなかったのかな?


●手塚治虫に部下への愚痴を代弁してもらう

 ビミョーな知識のもとに繰り広げられる「面白ものまねトーク」の中に、オーカワ氏自身の主張や偏見がちょいちょい顔を出してしまうのも、この「霊言シリーズ」の味わい深いところ。

 漫画の神様として、手塚治虫へは最低限のリスペクトを払ってはいるものの、基本的にオーカワ氏は「漫画はバカの読む物」「だから漫画家もバカ」という考えを持っているようで、「手塚治虫」というキャラ付けを忘れてるとしか思えない、漫画ファン&漫画家に対する偏見丸出しの発言が次々に飛び出している。

「普通、(漫画を)読まないから、インテリはね」

「インテリで漫画家になるのも珍しいからね」

 そして、手塚治虫の有名な逸話、ディズニーのアニメ映画『バンビ』を80回も観たというエピソードについても、

「うーん……、でも、まあ、八回しか観ていなくても『八十回観た』と言うのが漫画家だから」

「漫画家は嘘をつくからね」

 なんて語っているのだ。

 さらには、

「いや、一回、オーカワさんとサシで話したいとは思ってたんだけど、よくこれだけの量の創作に堪えとるよね」

「(弟子たちが)事業を拡大して、赤字を拡大して、(オーカワ)先生を働かせてるらしいじゃないか」

(映画を面白くする方法を聞かれ)「(K福の科学の)理事長そっくりの悪玉の顔を描いて、それをみんなでポポーンと棍棒で叩く」

 この辺になると、ただの教団スタッフへのダメ出し!

「霊言シリーズ」では、この手の「○○さんの霊が言っている体で教団スタッフに愚痴を言う」パターンがちょいちょい見受けられるのだが、コレ、リアルにオーカワ氏の本音なんじゃないだろうか?

 小心者だからシラフだと部下に何も言えないのに、飲んだら絡んでダメ出ししまくる上司、という感じでかわいらしい……かな?


●あのベレー帽は宇宙との交信用アンテナだった!

 手塚ファン、漫画ファンにとっては、ここまででも脳がとろけるような情報満載だったと思うが、最後に超ドレッドノート級の情報を披露しておこう。

「うーん。こういう人(手塚治虫)が宇宙人でないわけはないでしょうねえ」

 と、いきなり宇宙人であることをカミングアウトした手塚治虫(風のオーカワ氏)。しかも出身星は「手塚星」(なんと単純なネーミング!)とのこと。

 さらに、

「ベレー帽に突起物があるだろう? あれがね、アンテナなんだよ」

「実は、宇宙と交信してたのよ」

 ええーっ、あのトレードマーク、アンテナだったのかよ!?

 ……とまあ、このような面白トークが丸々1冊書かれているだけでもスゴイのだが、オーカワ氏、この手の「イタコ芸ショウ」を年間100回以上やってるらしい(その中から書籍化されるのはごく一部!)。

 教団支部に行くと、その模様を収めたビデオも見せてくれるんだけど、1回につき2時間くらい延々しゃべってるから、また驚かされる。

 どんないい加減な内容だとしても、それを2時間×年間100回もトークするのはメチャメチャ大変だと思うよ! スゴイよオーカワ氏!

 まあ一番大変なのは、そんな面白トークをイチイチ文字起こしして書籍にまとめなきゃならない、教団付きのライターさんだと思いますが。
(文・イラスト=北村ヂン)

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