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『ガイコツ書店員 本田さん』
(本田/メディアファクトリー)

 書店に足を運ぶ人ならご存じだろうが、書店は戦場である。

 でも、そんなことに気づく人は少ない。本田『ガイコツ書店員本田さん』(メディアファクトリー)の作者もそう思っていた。書店で働くようになるまでは。

 この作品は、書店のリアルをコメディタッチで描く作品である。物語の語り部である本田さんが働くのは、書店の中でもマンガ売り場である。この書店、モデルとなっているのはどこなのだろうか? なぜか、やたらと外国人の客、それも腐女子がやってくる。「近くのアニ○イトなら」といった表現が出てくるから、オタクにターゲットを絞った店ではないらしい。それでもなぜか、日々妙に濃いヤツらがやってくる。

 娘に頼まれて「薄い本」はないかとやってくるダンディな親父が来る。かと思えば、店内でエキサイティングしている外国人腐女子もいる。

 冒頭から腐女子ネタで攻めてくるので、少々とっつきにくいかもしれない。けれども、我慢して読み進めていくと、そんな特殊例ではない書店のリアルが見えてくる。

 描かれる内容は、けっこうマンガを読んでいる人でも知らないであろうマニアックな内容。

 例えば、日本のコミックには、店に届いたらすぐに店出しをしなくてはならない書籍扱いコミックと、発売日厳守の雑誌扱いコミックがあること。雑誌扱いコミックを発売日前に出したら「たぶんいろんな人から袋だたきにされる」とか、ちゃんと厳しい縛りにも触れている。

 で、この単行本のレーベルは「ジーンピクシブコミック」なのだが、コレとは別に「ジーンコミック」というレーベルもある。前者は書籍扱いなのに後者は雑誌扱いである。これを本田さんは「正直謎!!」だという(実際、このレビューを書くために調べましたが謎は解決しませんでした。知っている人がいたら教えてください)。

 すぐに出す本、発売日まで出しちゃダメな本がごっちゃになって書店には次々と配送されてくる。もう、修羅場だ!(註:実際には、大量入荷する人気作は、配送を何度かに分けたりするので混乱はさらに増します)

 ここに加えて、バックヤードでは特典のペーパーや小冊子の封入も行われる。これも、終わりの見えない作業である。

 そうして、次々と配送されてくる本を運ぼうとすれば、腰を痛める店員も出る。中でも、最近出版点数の増えているアメコミはすっげー重いという。次々と投げ込まれる、書店で働いてなけりゃまったく使うこともない知識を通じて、書店とは体力勝負の戦場だということが自ずと理解できる。

 しかも、書店員は単に体力勝負だけの仕事ではない。出版社の営業との丁々発止、交渉能力も欠かせないのだ。なにせ、出版社が押すけれども売れなそうな本は「20冊」という営業に対して「2冊」と渋る。かと思えば、出せば売れるのに在庫が払底している本があれば「手持ちの在庫とかあるだろう」とすがりつくのだ。

 こうしてコメディタッチで描かれる書店のリアルを通じて感じるのは、書店の有り難さだ。ネット書店には、ネットならではの利点がある。でも、知らなかった本との出会いを提供してくれるのは、リアル書店のほかにはあり得ない。ぶっちゃけ、当「おたぽる」のレビューは、あらゆる圧力を避けるために自腹で購入している。自腹ゆえに、書店で自分の目で確かめて、購入に値するか、レビューに値するかを確かめなくてはならない。ゆえに、書店には有り難さを感じている。

 この作品を通じて、書店に足を運ぶ機会を増やす人もいればよいなと思った。
(文=是枝了以)

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