もう、なにがやってきても驚きはしない「おしかけ」設定。でも、この発想はなかったわ。

 伊藤ヒロ『ラスボスちゃんとの終末的な恋愛事情』(SBクリエイティブ)は、ラノベの定番設定である、日常に妙なヒロインたちが押しかけてきて同居する物語である。

 タイトルで完全にネタバレしているわけだが、この作品で押しかけてくるのは、ラスボスたち。そう、さまざまな作品で主人公たちが戦いを重ねた末に決戦を挑むであろう、最強の存在。すなわち、とてつもなく強いヤツらが、押しかけてくるのである。

 もちろん、全員が美少女なのはお約束。もちろん、全員が主人公にラブというお約束もちゃんと押さえた作品である。というのも、登場するラスボスたちは、全員が揃って主人公・鳥居慎一の婚約者であると主張するのだから。

 物語は、杉並区在住の高校生である慎一のところに、大魔王アズアトス19世が押しかけてきたところから幕を開ける。この大魔王、異世界を支配する独裁者なのだが、見た目は巨乳娘である。もちろん、最初は大魔王らしく昆虫のような外骨格をまとった禍々しい姿で登場する。でも、それが外れると中は全裸という美味しすぎる姿だったのである!

 さすが大魔王! サービスもラスボスならではの大盤振る舞い……かと思いきや、単に服を着るのを忘れていたのである。

 とにかく、大魔王の登場はギリギリエロスな描写で描かれる。これを「出オチ」という以外にどう表現すればよいだろうか?

 この「出オチ」のテンションを、どうやって最後まで維持して物語を構成するのかが、先を読んでみようと思った理由である。何しろ、妙にテンションが高すぎて中だるみをする作品なのではないかと疑ったからである。

 そんな「出オチ」で始まる作品だから、当然、大魔王にも負けない、ライバルに位置づけされるラスボスたちも登場する。それが、クールな幼女にしか見えない銀河皇帝・ヴォネガット1世と、ヤンキーなのか姉御肌なのか、よくわからん四国からやってきた妖怪王・しがら御前である。

 ちなみに、ヴォネガット1世の銀河帝国は、「銀河宇宙の三割」を支配しているという。少ない! 「帝国」と名乗っているのに、まったく圧倒的な雰囲気を感じさせない。それどころか、帝国は黄昏の時代に入っているような印象を抱いているのではなかろうか。でも、世界史上でも、まったく権力もないのに「帝国」を自称した国家は存在したこともある。この銀河帝国もその類いなんじゃないかと、疑ってしまう。

 一方、妖怪王はもっともスケールが小さいので、どういう意図で、このようなキャラ設定をしたのか、イマイチ理解に苦しむ。

 そんなラスボスと織りなす物語だが、基本ヒロインたちの異様な言動や行動に、全年齢で許される範囲のお色気で引っ張ろうとしている感が目につく。要は、物語のありきたり感を、ヒロインたちのドタバタな言動とエロ描写だけで誤魔化している感がぬぐえないのだ。

 ゆえに、後半で起こる事件にも、とりあえず話をたたみに入っているなという印象しか持てず、盛り上がらない。物語を構成するにあたって、もう少しキャラ設定を煮詰めれば「出オチ」のテンションも意地できたのではなかろうか。ちょっと残念な感想を持つ読者が多い作品だと思った。
(文=是枝了以)

ラスボスちゃんとの終末的な恋愛事情(ハーレム・ルート) (GA文庫)

ラスボスちゃんとの終末的な恋愛事情(ハーレム・ルート) (GA文庫)

ラスボスって聞くと、小林幸子しか出てこない……

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