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『あれは超高率のモチャ子だよ!』(丹羽春信/角川スニーカー文庫)より。

 第20回スニーカー大賞春の選考にて特別賞に輝いた丹羽春信『あれは超高率のモチャ子だよ!』(角川スニーカー文庫)は、相当特殊な設定です。ちなみに、ネタバレをしておきますと、表紙に描かれている女のコがモチャ子ではありません。

 物語の舞台は、高校・帝釈学園。この学園は一般社会とはまったく異なる常識に支配される世界です。学園の中では執行局と公安局、さらに配当局と呼ばれる3つの勢力が相争っています。そして、一般社会ともっとも異なる点。それは「モチャ子」と呼ばれる独自の貨幣が流通していることです。終戦直後の闇市で財を成し、のし上がった学園の創設者が生み出した貨幣。学園の中では、モチャ子をどれだけ持っているかが生徒の価値となり、モチャ子を使えば学園内で買えないものはないというのです。

 この貨幣。どうやら生徒に配当した上で、さまざまな方法で奪い合いが行われるというシステムのようです。そして、物語は配当局を支配する女生徒・三島さんに好き放題に使われている主人公・桜几晃と幼なじみのユイが、何者かに大事なモチャ子を奪われたことから幕を開けるのです。

 物語は、モチャ子を強奪した犯人を追うという展開……かと思ったら、中盤には強奪事件の真相は明らかになり、学園の将来を賭けたゲームが始まる展開になっていきます。

 なんだが知らないけど、ちゃんと図面まで使って、実施されるゲームのルールを読者に説明した上で、熱い盤上の勝負が描かれていくのです。

 いったい、この作品で作者は何を目指しているのか? と思って読了したのですが、後書きで作者の意図は明らかになります。

 なんでも、映画『ジャッキー・コーガン』を見ていたら、賭博場を強盗する場面が描きたくなり、ラノベで現ナマはまずいと思い架空の貨幣を設定。その上で描いていたら、強盗のシーンは消滅したということのようです。

 わかります。自分が本当に描きたいものから創作が始まったという熱意はよくわかります。けれども、架空の貨幣という設定は、少々説明不足で飲み込むのに時間がかかりました。また、読者に切実感がいまいち伝わりません。

 それともう一つ、ゲームが独自の発想に基づいているのが気になります。こちらも、既存のポーカーなどでよかったような……。ルールを記したページは、読み飛ばしてしまいましたよ。

 ただ、受賞のポイントでもあるのでしょうが、作者の文才は光っています。斜め読みをしても頭に入ってくるくらい、まさにライトにサクサクと読めるわけです。いろいろと独自に設定を構築できる実力を生かして、今後どのように伸びていくのか見てみたい新人の作品でありました。
(文=大居候)

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