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アニメ映画『この世界の片隅に』レイアウト展~戦時下の暮らしを調べ、描き、残す~

 今月6日、北九州市漫画ミュージアムにて5月16日より開催中のイベント「アニメ映画『この世界の片隅に』レイアウト展~戦時下の暮らしを調べ、描き、残す~」に、片渕須直監督が来館した。

 マンガ家・こうの史代さんが描く『この世界の片隅に』(双葉社)を原作に、アニメ映画化を目指していた本作。クラウドファンディングサイト「Makuake」にて、3月9日より開始したクラウドファンディングは目標額の2000万円を8日間で早々に達成、5月29日の終了時に集まった額は3622万4000円と、邦画の史上最高額を記録した。これを受けて、今月3日には映画の製作が正式に決定、2016年秋の公開に向けて本格化していく。

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片渕須直監督

 片渕監督が北九州市漫画ミュージアムを訪れたのは、トークイベントのため。これまでも各地でレイアウト展やトークイベントは行われてきたが、「製作の正式決定」といううれしい発表があった直後だけに関心が集まっていた。

 映画制作の準備そのものは2011年からスタートしており、「最初は、僕とウチの妻の2人だけでレイアウトまでの作業をしてまして、今その絵を(同ミュージアムで)展示している感じです」と、片渕監督。アニメーターでもある奥さんの浦谷千恵さんは大阪出身だが、学生時代に北九州のマンガサークルに参加していたという縁も。

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『マイマイ新子と千年の魔法』@ワーナー・マイカル・シネマズ(現:イオンシネマ)防府

 昭和初期~20年代の広島・呉を舞台とした『この世界の片隅に』アニメ化企画。もともと、昭和30年代の山口県防府市が舞台の前作『マイマイ新子と千年の魔法』(09年)に登場した主人公・新子のお母さん(青木長子)を主人公に、戦時中の世界を描いたら面白いのでは? という発想が発端となっている。昭和35(1960)年生まれの片渕監督は、昭和30年代は自分の子供の頃の延長で描けるが、昭和20年の世の中はそれよりもたった10年しかさかのぼらないのに断絶がある気がして、心からの実感を持って思い描けないように思えたという。しかし、のどかで日常的な雰囲気の新子のお母さんの10年前を思い浮かべて軸にすれば、断絶の向こう側に感じられた戦時中を描き出す道につながるのではないか、との考えに至ったそうだ。そんなときに出会った『この世界の片隅に』の主人公すずもまた、のどかで日常的な人物だった。

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『この世界の片隅に』レイアウト(一部)

 そのほか、片渕監督は「こうの史代さんの原作マンガは、そこに直接描かれていない部分までもどこまでも広がっていく奥行きを持っていて、われわれの現在と地続きにすらなっている」と、会場に展示されたレイアウトを例にとりつつ時代考証の奥深さに触れた。背景画を見せながら「これだけ綿密に精査して描かれた背景でも(本編には)3、4秒しか出てこないのだが、世界とはそうした小さな片隅の集合体なのだ」(片渕監督)。

 最後に設けられた質問タイムには、来場者から、当サイトでの監督ロングインタビュー「アニメだから観ない」という枠をどう突破するか――『この世界の片隅に』片渕須直監督ロングインタビューを踏まえ、「アニメだから観ない」という発言の意図について、質問が飛んだ。それに対して、片渕監督は「今のアニメ映画は基本的に子供向けのものとマニア向けのもののみが存在を認知されているのだが、その外側で単発的に作った作品を観てもらおうと思っても、ふつうの人の目に留まりづらく、自分と関係があるものだと思ってもらいにくい」と改めて言及。「テレビだったら、なんとなく観て面白かったらそのまま引き込まれて観るかもしれない。マンガだったら、雑誌を読んで目当て以外の作品も目に留まる。だけど、単発のアニメ映画だとそれがない」(片渕監督)

 今回のようなレイアウト展やトークイベントも、そうした中での普及活動の一環として実施している。北九州市漫画ミュージアムでの展示は7月10日まで。6月20日には、ザザシティ浜松(静岡県浜松市)でパネルトーク「アニメーション映画監督が調べた 日本のくらし/戦時の日常生活」が開催された。同月27日・28日にはJMSアステールプラザ(広島市)で「広島メディア芸術振興プロジェクト~広島ゆかりの作家、作品展」(監督トークは28日)も開催されるので、気になったら参加しておきたい。
(取材・文/真狩祐志)

■『この世界の片隅に』
http://www.konosekai.jp/
■北九州市漫画ミュージアム
http://www.ktqmm.jp/

単発のアニメ映画を観てもらうには? 片渕須直監督『この世界の片隅に』製作決定直後に北九州で語るのページです。おたぽるは、アニメイベント情報・レポこうの史代この世界の片隅に片渕須直の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!

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