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一変世界(新潮社/明治カナ子)

 オビの「魔物×男装×巫女見習い」という文字を見て購入してみた『一変世界』(新潮社)。作者・明治カナ子氏はBL出身のマンガ家で、『坂の上の魔法使い』(大洋図書)などで評価されています。そんなマンガ家が今回手がける作品は、巫女見習いの少女を中心とした物語。

 物語の舞台は、デラ女神の神殿を中心にいくつかの集落のある地域。信仰心の篤い村の周囲は森で囲まれていますが、そこは魔物の住む世界。巻頭に示された地図によれば、物語の舞台となる大陸にはほかにも太陽神殿という祭祀の場があったり、いくつかの町もあるよう。

 独特のタッチで描かれる少女たちは、可愛い。ところが、ほのぼのとしたファンタジーかと思いきや、物語はかなりハードだ。

 物語の中心人物であるプーリョは、神殿に住む大巫女見習い。冒頭のエピソード「一変世界」では、彼女の幼なじみエズリンの視点で、世界観が解説されていく。“大巫女見習い”というのは、本来は雲の上の存在だが、エズリンと父親が森で行き倒れているプーリョを見つけ、手当を受けた後に神殿に引き取られたという経緯があるので、二人は今でも一緒に出かける仲だ。プーリョは雲の上の存在であるはずなのだが、男装してこっそりと抜け出しているのだった。

 そんな二人がピクニックに向かう森は、かなりの危険地帯。「一変世界」では、二人は森で“くくり人”と出会う。“くくり人”とは、空飛ぶ魔物“ケヨー”が苗床にした人間のこと。ほのぼのファンタジーかと思いきや、意外にもハードな展開にまず驚いてしまった。続くエピソード「ヘスの祝日」では、年に一度やってくる“ヘスの使い”が登場する。“ヘスの使い”は大掃除で出たゴミをも喰らう魔物だが、ヘスのお守りを身につけていないと人間まで食べられてしまうという、危険な生き物だった。

 また、「ミンミと夜の礼拝堂」というエピソードでは、信仰を持たず、石像に宿る神を死体に移し替えたりする技術を持つ“ケヒヌマ人”という存在や、その技術で死んだ幼女に移し替えられた“ミンミ”が登場し、さらに独特の世界を描いていく。絵柄が可愛いのに、けっこうハードで人死にも出る不条理な世界。ここに諸星大二郎的な独自性を感じ、もっとこの世界の不思議を知りたくなるはずだ。

 以降、収録されている「アガサとミンミとメメ茸胞子」以下の3話では、より世界の謎が深まっていく。このエピソードでは、プーリョが無邪気な大巫女見習いの少女ではないことが徐々に示されていく。どうも、森で行き倒れているところを発見され、神殿に引き取られるに至ったことも、すべては何かの運命だったことが匂わされる。そして、彼女が住まう神殿にも“人ではない存在”がいて、プーリョがそれらと交流を深めていることも、プーリョが知りたがっている“十四代目”と称される大巫女の謎などについても……。

 まだ第一巻なので確信することはできないが、相当煮詰めた世界観の中で、そのさわりをほんの少しだけを描いてみたという自信が漂っている。BLを出発点に、怒濤の才能をほとばしらせる明治カナ子氏の今後に注目だ。
(文/是枝了以)

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『エリア51』など…「バンチ」の特色の一つかも。

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