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中卒労働者から始める高校生活(日本文芸社/佐々木ミノル)

「強刺激系美少女コミック誌」という、わかるようなわからないようなキャッチを打ち出している日本文芸社のコミック誌「コミックヘヴン」で連載中の『中卒労働者から始める高校生活』。キャッチから想像するものとは別の方向に刺激が強すぎる作品なのです。そもそも物語の舞台は通信制高校。作者の佐々木ミノル氏も20年ほど前に通信制高校に通っていたそうで、実にリアリティのある描写になっています。

 そんな舞台で繰り広げられるのは、「ラブコメ」と呼ぶには重すぎる物語。

 主人公・片桐真実は、妹の真彩とふたり暮らし。母を亡くし父親は刑務所におり、妹のために中卒で工員になって必死に生きているという境遇となっています。この時点で、表紙からイメージした物語像とはまったくかけ離れているのです。そして、物語は妹が“名前を書けば入れる高校”にすら落ちてしまったところから始まります。そんな妹に残された進路は通信制高校。そして、職場で大卒の新人に見下された真実も、妹と共に通信制高校に通うこととなります。

 とにかく主人公の鬱屈した人生が半端じゃありません。真実は妹のために中卒で就職し必死に働いてはいるものの、妹のために働いている自分にすら腹を立てて生きています。そんな彼が高校で出会うのは、場違いなお嬢様風の少女・逢澤莉央。そんな彼女と微妙に意識し合う関係になりながら、物語は進んでいく。

 単行本は、現在、9月末に刊行された3巻までが発売中。通信制高校ならではのさまざまな境遇の生徒らの人間模様を描きながら進展していく。物語は次第に幸せへと向かっていると信じたいのですが、それにしても突き刺すものがある。世間の大半は中学を卒業すれば普通に全日制の高校に通い、さらに大学などへと進んでいく。ところが、主人公にはそうした希望を持つ術がない。いくら妹のために必死に働いて生きているという姿が描かれても“美談”ではお腹は膨れません。

 現実の日本社会は、ドロップアウトした者に容赦なく厳しい。昨今は、ドロップアウトしなくても厳しくなっているのだから、どうしても登場人物たちが幸せを掴むことができるとは思えません。実際に通信制高校で教師をしている人物に話を聞くと、中には本当に“吹きだまり”になってしまっている高校もあるといいます。「高校くらいは出ておかなければ」と通学しているはずにもかかわらず、授業を成立させることが困難なのだ、と。

 そうした現実から見れば、この作品の登場人物たちは幸せの部類に入るのかもしれません。なにしろ、何かしらの希望を持とうとはしているのだから。連載はまだまだ続きそうですが、せめてフィクションの中だけでも幸せを見たいと思うのです。
(文/大居 候)

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