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「絶版マンガ図書館」正式発表記者会見に登壇する赤松健氏。

 7月10日、絶版となったマンガなどを配信するウェブサイト・Jコミを発展させた「絶版マンガ図書館」(7月11日よりバージョンアップ)の正式発表記者会見が新宿のイベントホールで開催され、報道陣と一般客併せて60名あまりが集まった。

「絶版マンガ図書館」の前身となるJコミは、2010年10月より公開。マンガ家の赤松健氏が代表取締役を務める株式会社Jコミが運営を行っている。Jコミは、絶版マンガを全巻無料配信するサービスで、そこで得られた広告収益はほぼ100%が作者に還元されるシステムだ。同サイトでは同時に、PDF版データを販売する「JコミFANディング」を展開。このサービスは、販売に加えて直筆サイン入りハガキや作者本人との飲み会などの特典があるということで注目を集めている。

 また、「Jコミで印刷できるってよHD」という、単行本未収録作品をオンデマンドで発行するサービスを展開。「こちらは、読者よりもマンガ家が喜んでいる」と赤松氏は解説する。

 赤松氏によれば、発表から5年以内の作品であれば有料の電子書籍サイトでの配信のほうが収益が高くなる傾向にあるが、10年以上前の作品になるとほとんど売れないという。おおむね有料での配信売り上げが年1000円を切っている場合、Jコミで配信すれば、通常1カ月で同程度の収益を得ることは可能だ。つまり、無料でより多くの人に読んでもらえて、有料配信よりも収益が多くなる可能性が高いのだ。

 Jコミのもうひとつの利点は、海賊版対策である。赤松氏は自作の『ラブひな』を例に挙げて、サイバーロッカー(オンライン・ストレージ)などですぐにダウンロードできることを挙げる。

「サイバーロッカーは、無料だとダウンロードするのに時間がかかります。ところが、有料にするとすぐにダウンロードできてしまいます。これを、我々作者はなんとか撃滅したい」(赤松氏)

 不正アップロードの温床となっているサイバーロッカーは、海賊版を流通させることで収益を得ている。これがさらなる不正アップロードを助長している現状に触れ、海賊版撲滅に対して、毅然とした態度を見せた。

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