小学館「週刊ビッグコミックスピリッツ」連載中の人気漫画『美味しんぼ』での表現が、物議をかもしている。

 東京電力福島第一原発を訪れた主人公が取材から帰って来ると、なんだか疲れやすくなっていて、さらに鼻血まで…点という場面が描かれた。この描写に批判が相次いでいるのだ。実際に存在する場所や、実存の人物が登場するリアルな物語となっているゆえ、確かにこれを読んだら事実と認識する人も出てくるだろう。

 閣僚らが次々に「差別や偏見を助長する」と批判したり、温泉施設への宿泊客がキャンセルするという実害があったことが報道されたりと、日に日に問題は大きくなっているようだ。これだけ日本国内で騒がれれば、世界でももちろんニュースになる。フランスではこのような記事になっていた。

以下、20minutues.Frより一部引用。

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 日本の料理漫画として有名な「美味しんぼ」のエピソードの中で、主人公が福島を訪れ、鼻血を出し、さらに「福島では同じ症状の人が大勢いますよ。言わないだけです」と述べられる場面がありました。これに対して、物語に登場した福岡県双葉町は怒りを露にしています。

 原作者の雁屋哲氏は自身のブログで、「私は自分が福島を2年かけて取材をして、しっかりとすくい取った真実をありのままに書くことがどうして批判されなければならないのか分からない。真実には目をつぶり、誰かさんたちに都合の良い嘘を書けというのだろうか。福島は安全、福島は大丈夫、福島の復興は前進している、などと書けばみんな喜んだのかも知れない。今度の『美味しんぼ』の副題は“福島の真実”である。私は真実しか書けない。」と意見を述べています。まだこの福島編は続くようなので、日本人はダチョウ症候群(編注:目の前にある問題や危険に目を向けず、何もしないでやりすごそうとする心の状態を指す)に陥らず、問題に立ち向かう必要がありそうだ。

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 この記事に対し、フランス人は、

「たしかに何も見ないふりしてやり過ごして、ここは安全に住めますよ~って言うのは簡単なことだもんね」
「漫画の中に2つの頭、3本の腕、5本の脚を持つ赤ちゃんが登場したときのリアクションを待つか」
「日本人ってなにかあるとすぐ鼻血出すよね」
「『この作品はフィクションです。』って入れればよかったんじゃない?」

とのコメントを残していた。

 フランス人による風刺画は悪意が感じられたが、この『美味しんぼ』問題はおもしろがって描いたようには感じられない。原作者は「真実」を描いたと言っているのだから。そしてそのコメントが翻訳されて、海外で記事となっている現実がある。記事内にあるダチョウ症候群とは、目の前にある問題や危険を直視せず、何もしないでやりすごそうとする心理状態のことを指すそうだが、今の日本はまさにこの状態である。ふざけた風刺に怒るよりもやるべきなのはきちんとした現状を国民はもちろん、海外に伝えることではないだろうか。
(文=柏葉美月)

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実際に行ってみないと何も分かりません。

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