舞台『ライチ☆光クラブ』再演記念インタビュー【前編】

 80年代に活動した伝説の劇団・東京グランギニョルの舞台を古屋兎丸がコミカライズした『ライチ☆光クラブ』(太田出版)。秘密基地に集まった美しい少年たちによる、あまりにも残酷な物語は大きな反響を呼び、古屋兎丸の代表作の1つとなった。

 2012年12月には、古屋版を原作とした舞台が新宿・紀伊國屋ホールにて上演された。演出を手掛けたのは劇団・毛皮族の江本純子、キャストには木村了、中尾明慶を筆頭に旬の若手俳優陣がズラリ。チケットは瞬く間にソールドアウトとなり、追加公演も続々と決定。再びステージへと舞い戻ったライチは、大きなセンセーションを巻き起こした。

 あれから1年。熱烈なアンコールを受けて「ライチ☆光クラブ」が再演される。1985年に東京グランギニョルの公演を目の当たりにした衝撃を現代に蘇らせた古屋兎丸に、終わらない物語「ライチ☆光クラブ」についてたっぷりと語ってもらった。

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――ちょうど1年ぶりの「ライチ☆光クラブ」再演ですね。カノン役は、ほのかりんさんから佐津川愛美さんにチェンジしたものの、今をときめく人気俳優陣がそろって再出演してくれるとは驚きました。

古屋兎丸(以下、古屋) よくスケジュールが合いましたよね。はたから見ていても去年の舞台は本当に過酷だったし、タミヤ役の中尾(明慶)君も「本当につらかった」って言っていたんですよ。だから「次は出てくれないかもな……」って思っていたんですけど、「やりたい!」と言ってくれたのでうれしかったですね。

――昨年の上演はチケットの争奪戦で、追加公演もバンバン入りましたし、役者陣はキツかったでしょうね。

古屋 ほとんど毎日、昼夜2回公演みたいな形ですからね。シャワールームがひとつしかないのがかわいそうでした。

――かなり血まみれになりますからね。

古屋 公演前に紀伊國屋の奥に入ると、制服がずらっと干してある(笑)。舞台も全部血まみれになるから、掃除も大変なんですよ。

――脚本の変更点はあるんですか?

古屋 あります。基本的なストーリーは同じですが、ギャグ要素が抑えめになって、去年よりもウェットな演出になりそうですね。前回にはなかったオルガンのシーンも挿入されています。ほのかりんちゃんには若さの魅力があって(上演時16歳)、とてもいいカノンだったんですけど、演技経験が少なかったので、台詞は少なめだったんですね。その点、(2代目カノンの)佐津川さんはキャリアがある方なので、がっつりと会話劇を入れて、ライチとカノンの感情を育むシーンを入れ込んであります。

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再演でカノンを演じる佐津川愛美。

――前回の公演は大変な反響を呼びましたが、ご自身のファン層に変化はありましたか?

古屋 僕の漫画を読んだことがない演劇ファンの方が「予習として読んでおくか」と手に取ってくれたみたいですね。入り組んだ話なので、事前に読んでおかないと分かりづらい部分もありますし。予習とは逆で、舞台を観て、複雑な人間関係をもっと知りたいから漫画を読んで、もう一度舞台を観に行く……って人もいました。

――漫画を読むことで世界観を補完できますからね。

古屋 前日譚の『ぼくらの☆ひかりラブ』(太田出版)では、本編では描かれなかったキャラクターたちのバックボーンが描かれているので、そっちも読んで感情移入をさらに深めてから2回目を観てくれたり。演劇ファンの人って、チケットを2回分とるのが普通なんです。2回どころか3回、4回と足を運ぶ人もいて。昨日の廣瀬(大介)君と今日の廣瀬君の違いを楽しむ、みたいな(笑)。だから最終日なんてリピーターが多いせいで、ギャグをやっても、なかなか笑いが起こらないんですよ。

――会場も紀伊國屋ホールからアイア シアタートーキョーに変わって、規模が大きくなりました。

古屋 役者の動きも大きくなって、アクションシーンも本格的に殺陣の先生を入れて稽古をしているみたいです。忙しくてあまり稽古を見学に行けていないのですが、クライマックスがどういう仕上がりになるのか、僕も楽しみにしています。

――古屋さんが最初に東京グランギニョルの舞台を観たのは、1985年の公演ですよね。

古屋 そうです。まだ高校生でした。下北沢の東演パラータという小さな劇場で。客席もぎゅうぎゅう詰めでしたね。

――何をきっかけに観に行かれたんですか?

古屋 友人に誘われてグランギニョルの第2回公演「ガラチア」(85年/アートシアター新宿)を観て衝撃を受けたのがきっかけです。もともと「夜想」(ペヨトル工房)や「JUNE」(サン出版)を熱心に読んでいたんです。その手の雑誌に東京グランギニョルがけっこう取り上げられていて、丸尾末広先生が描いた広告が小さく載っていてビビっときて「行きたいな」って思っていました。こういうちょっとした情報を敏感に感じ取る能力は、今の子より当時の子のほうが高かったと思いますね。

――情報に飢えていましたものね。雑誌を隅から隅まで、なめるように読んでいた。

古屋 そうそう。「ぴあ」なんか、ハミダシ情報まで全部読んでいましたから。ちょうど丸尾先生にハマったのも同時期なので「丸尾先生が出演するんだ……。なんだこの劇団?」という感じで。

(構成/奈良崎コロスケ)

★後編はコチラ⇒http://otapol.jp/2013/12/post-312.html

●古屋兎丸(ふるや・うさまる)
1968年、東京都生まれ。多摩美術大学美術学部絵画科(油絵専攻)卒業。94年に、「月刊漫画ガロ」(青林堂)に掲載された『Palepoli』(パレポリ)でデビュー。高校の美術講師をしながら活動を続け、初の週刊連載『π(パイ)』(小学館)をきっかけにフリーの漫画家になる。現在、「ジャンプSQ.」にて『帝一の國』(集英社)を連載中

●舞台『ライチ☆光クラブ』再演
昨年の初演が大好評を博し、今年再演が決定した舞台「ライチ☆光クラブ」。メインキャストはそのままに、カノン役として佐津川愛美を新たに迎え、前回描かれなかったカノン・ライチのシーンが追加されるなど、スケールアップして帰ってきた。チケットは残りわずか! ぜひ、今年の「ライチ☆光クラブ」も見逃さないでほしい。

日程:2013年12月16日(月)~24日(火)
場所:AiiA Theater Tokyo (アイア シアタートーキョー)
原作:古屋兎丸(太田出版)
脚本・演出:江本純子(毛皮族)
出演:木村 了(ゼラ)、中尾明慶(タミヤ)、玉城裕規(ジャイボ)、平沼紀久(ニコ)、佐津川愛美(カノン)ほか

★『ライチ☆光クラブ』公式HP<http://www.litchi-hikari-club.com/
★チケット情報<http://www.nelke.co.jp/stage/litchi-hikari-club2013/

舞台ライチ☆光クラブ [DVD]

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初演との比較もお楽しみあれ!

東京グランギニョルの公演から28年……古屋兎丸が語る『ライチ☆光クラブ』のページです。おたぽるは、catインタビューマンガ&ラノベ漫画ぼくらの☆ひかりラブインタビューライチ☆光クラブ丸尾末広古屋兎丸の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!

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