40代からのオタク入門 第1回

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現役JK・三号先生は面白かったって!(イラスト/安田三号)

『劇場版 魔法少女まどかマギカ 新編 叛逆の物語』を観てきました。

『魔法少女まどか☆マギカ』(以下、『まどマギ』)のテレビシリーズは未見だったのですが、あまりに周りに「面白いから!」と薦められるので、昨年の劇場版『前編 始まりの物語』と『後編 永遠の物語』は映画館へ観に行きました。

 その時の正直な感想は「……なんか、ピンと来ねぇな」というものでした。

 作画や演出の凄さは十分にわかりましたし、SF的な構成にも感心はしたのですが、何か今ひとつ心に届いてくるものがなかったんですね。

 しかし、その後は僕もアニメ修行を重ねて、だいぶアニメの面白さもわかってきたつもりです。今、改めて見れば、『まどマギ』の魅力も理解できるんじゃないか。そんな気持ちで新作を観に行きました。

 その結果は、惨敗でした……。前2作以上にモヤモヤとした物が残り、楽しむことは出来ませんでした。いや、同じく作画と演出のクオリティには感動できたんですけどね。

 どうして自分は『まどマギ』にハマれないのかなぁ、とずっと考えていたんですが、どうもこれが“女の子だけの世界”の話というところに理由があるんじゃないかなぁと気づきました。

 テレビシリーズはわかりませんが、劇場版においては前2作でも、男性、そして大人らしい大人はあまり登場しません。両親や先生、魔法少女のひとり、美樹さやかが好きな男の子は登場しますが、たいして活躍はしません。特に新編では(物語の構成上ということもあるのですが)メインの少女キャラ5人だけのやり取りでストーリーが進んでいきます。後は異生物であるキュゥべえとベベくらいなもんです。もう、みんな可愛らしい。大変アーティスティックなセンスの空間美術もシュールではあるけれど、可愛らしい。

 46歳のおじさんとしては、どこにも自分の居場所がないな、と感じてしまったのです。ここは、女の子特有の美意識、可愛らしさと残酷さだけで作り上げられた世界だなぁ、と。

 そういえば『けいおん!』【1】にハマれなかった時も、似たようなことを感じました。僕のアニメの師匠であるtag(田口こくまろ)さんは、萌えアニメを

1.「主人公が複数の可愛い女の子にモテモテになるいわゆるハーレムものや落ちもの(注:空からヒロインが落ちてきた)」

2.「エロコメ(ハーレムものの一種だがよりエロい)」

3.「かわいい女の子がキャッキャしてるのをニヤニヤ眺めるもの」

4.「ピュアすぎてほとんど白痴の女の子たちが重病になったり死んだりするところを泣きながら見るもの」

の4カテゴリーに分類して解説してくれました。「けいおん!」なんかは3のカテゴリーに属するわけです。tagさんたちは、このカテゴリーの作品の楽しみ方として、「可愛いなぁ、とニヤニヤ眺めてる」「自分も女の子になったつもりで一緒にキャッキャする」などを教えてくれたのですが、僕はどうもそれが出来ない。共感できる乙女回路が欠如してるみたいです。どこに感情移入していいのかわからないのです。

 ほとんど少女キャラだけということでは『ストライク・ウィッチーズ』【2】も同じなんですが、あれは基本は少年漫画だからか、楽しく見ることが出来ました。あの世界には、おじさんも存在していい気がするんですよね。

 アニメではありませんが、きゃりーぱみゅぱみゅの世界なんかにも居場所の無さは感じます。「可愛いもの」だけで見事に統一された世界は、おじさんは立入り禁止ですよ。

 いや、もちろん『まどマギ』も『けいおん!』も「きゃりーぱみゅぱみゅ」も、実際に作ってるのは、おじさんたちなんだと言うのは知ってるんですけどね。

 とりあえず、このあたりの作品を素直に楽しめるようになるには、自分の心の中に乙女回路を設置しないといけないなぁ。どこで買えるのかな、乙女回路。
(安田理央)

<作品メモ>
【1】『けいおん!』
芳文社の月刊4コマ漫画誌「まんがタイムきらら」にて2007年5月号から連載を開始。09年4月から深夜帯でテレビアニメが放送され、その人気に一気に火がついた。廃部寸前の私立桜が丘女子高等学校(桜が丘高校)軽音部で4人の女子生徒たちがバンドを組み、ゼロからバンドを作り上げていく様子を描いた青春ストーリー。途中新入生が加わって5人となるなど、初期メンバー4人が大学に進学するまでの3年間の部活動を描く。

【2】『ストライク・ウィッチーズ』
2006年に角川スニーカー文庫にて、ヤマグチノボル原作、島田フミカネ、上田梯子イラストでスタートしたライトノベル作品。スタート時から、角川書店企画のメディアミックス作品として、マンガ、OVA、アニメが企画されていた。地球と似ているが魔力が存在しているという世界の20世紀初頭、突如出現した異形の敵「ネウロイ」の圧倒的な戦力と瘴気の汚染による大陸侵略が進んでいた。人類は、魔導エンジンによる飛行脚「ストライカーユニット」を唯一駆ることの出来る魔力を持つ少女「魔女(ウィッチ)」による「機械化航空歩兵(ストライクウィッチーズ)」に望みを託す。

安田理央(やすだ・りお)

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1967年、埼玉県生まれ。主にフリーライター。及びアダルトメディア研究家、ニューウェーブ歌手、など。主な著書に「日本縦断 フーゾクの旅」 (2004年 二見書房)「エロの敵 今、アダルトメディアに起こりつつあること」(2006年 翔泳社 雨宮まみと共著 )、「45歳からのアニメ入門」(2013年 Kindle 田口こくまろと共著)などがある。本連載イラスト担当、安田三号は長女。
●公式サイト<http://www.lares.dti.ne.jp/~rio/
●公式ブログ<http://rioysd.hateblo.jp/

45歳からのアニメ入門

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