『中国のヤバい正体』下手すりゃ死刑? 中国人マンガ家が現地で描いた命がけのマンガの画像1
『中国のヤバい正体』(大洋図書)

「水道水は沸かしても飲めない」「学歴社会なのに成績はカネで買える」「物価は上がるのに給料がついていかない」「大気汚染は深刻」「豚が一万頭も川に投棄されて流れてきた」……どれも、近年の中国で起こっている現実である。

 どこのネトウヨ情報かと思いきや、この情報を伝えているのは、中国現地のマンガ家なのだ。ネット検閲が当たり前の監視社会である中国で、こんな国家を批判する情報を公表するのは、命がけ。なのに、彼は民衆目線の諸問題を中国現地でマンガに描き、発表することを決意した。

 それが、孫向文氏の『中国人漫画家が命がけで描いた 中国のヤバい正体』(大洋図書)である。孫氏は、中国は杭州在住の30歳のマンガ家である。彼が、この作品を描くきっかけになったのは、日本でマンガ家デビューを決意したこと。既に中国においても商業誌で活動している彼だが、中国では表現の規制が厳しく、描きたいものも描けない。おまけに原稿料は日本に比べて、安すぎる。そこで、日本の出版社に作品を見てもらっている過程で出会った編集者に、中国現地の問題をエッセイマンガにしてみることを薦められたのである。

 こうして始まった作品制作だが、日本人が中国のどのような問題に興味をもっているのかは、孫氏にもわからない。そこで、幾度もインターネットを通じてやりとりをしながら、プロットをつくり、取材を繰り返した。

 この時点で孫氏は「もしかしたら、逮捕されるかもしれない」と考えたという。

 言論・表現の自由が著しく制限されている中国では、政府批判に繋がるような社会の問題・事件はほとんど報道されない。もちろん、そうした状況を許せないジャーナリストも多い。ジャーナリストたちが独自に取材した記事をブログで発表して弾圧されるのは日常茶飯事だ。

 そんな社会ゆえ、孫氏は作品づくりに必要な資料をインターネットで調べたり、現場の写真を撮影するだけでも恐怖を感じたという。もちろん、中国のヤバい現実をマンガにしていることは、家族にも絶対に内緒だ。

「日本語だから大丈夫かと思っていたのですが“共産党”とか漢字でバレたら大変だと思って、ネームはすべて処分しました。親も日本で単行本を出したことは知っていますが、エロいマンガなので、中国には持ち込めないと言って、ごまかしていますよ」(孫氏)

 そんな孫氏は、今の中国社会には生活苦から来る政府批判や愛国主義的な教育によるねじ曲がった愛国心とが混在しているという。

「魯迅が100年前に書いたように、中国人の特徴はエゴと家族主義です。今の中国人は特に、エゴが強くなっています」(同)

 社会主義国家のはずなのに、貧富の差は拡大し続けている。ある程度富裕な人は、日本文化に親しみ親日的であるが、一方で日本製品を買えない貧困層は、反日的な傾向が強いという。さらに、愛国主義的教育の結果として、なんでもかんでも「中国が一番」で異論は認めない偏狭な人も多いという。日本でもネトウヨに象徴される、よくわからないけど保守的・愛国的な思考を持つ人が増えているが、中国でも事情は同じというわけだ。

 本書は中国現地では発売されていないものの、既にネットではその存在が明らかになっている。そして、孫氏は「漢奸」【編注:漢民族の裏切り者を指す】などと叩かれまくりだという。しかし、孫氏はまったく意に介していない。

「私は、自分の国のためを思って現代中国の病巣をえぐり出す作品を描きました。ネットで私を批判する人たちは、なにもやっていないし、作品を読んでもいません。もし、中国人が私の作品を読んだら共感するハズです」(同)

 中国では社会のひずみの結果として、小学校に包丁を持って乱入するような無差別殺人事件が、数え切れないほど発生しているという。そうした社会の病理をなんとかしなければならない。その使命感ゆえに、孫氏は日本の出版社が提案したこの企画に乗った。

「もし、この作品が原因で逮捕されたら、出所する頃には(マンガを描く)私の右手はなくなっているでしょう」(同)

 そんな恐怖があるからこそ、本作品は熱い。

■表現規制の結果、海賊版しか存在しない

 さて、冒頭で述べた通り本書の企画のきっかけは、孫氏が日本でのマンガ家デビューを志したこと。孫氏は好きなマンガ家として矢吹健太朗・桂正和・まつもと泉といった名前を挙げ「微エロマンガ」を描きたいという。本書の中でも述べられているが、そうした作品を中国で発表することは、ほぼ不可能だ。というのも、パンチラはもちろんのこと、18歳未満の恋愛はNG、手を繋ぐ描写でも修正させられるのが、中国のマンガ業界なのだ。文化圏の近い香港や台湾では、同人誌も発展して"エロもあり"なことがわかっているが、中国でそれらを手に入れることができる機会はほとんどない。ちょいエロなマンガはわずかに、香港で出版されたものが、中国国内でも流通することがある程度だという。

「エッチなものや、マニアックなマンガは、まず手に入れることができないので、みんな香港で出版されたものの海賊版か、違法アップロードされたものを読んでいますよ」(同)

 特に、違法アップロードは発達しているそうで、日本で売られている最新のマンガ(翻訳済み)を読むことができるiPhoneアプリもあるのだとか。

「中国では出版されていない『進撃の巨人』も第11巻まで出ています。結構人気が高いですね」(同)

 しかし『進撃の巨人』も、中国で正規に出版されることはないだろうと、孫氏はいう。

「(中国では)残酷・暴力描写への規制も厳しいので、出版は難しいと思います。また、アニメ版のオープニングテーマでは“家畜の安寧 虚偽の反映”という歌詞がありますが、まるで中国の現状みたいじゃありませんか」(同)

 表現が激しく規制された結果として、正規の流通がなく海賊版のみが流通するという現状。やはり、表現の自由の制限は誰のための利益にもならないのではないだろうか。
(取材・文=昼間 たかし)

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